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米JuniperのCEOが話す、Microsoftとの共通点と相違点 |
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2008年9月、米Microsoftで16年の勤務経験を持つケビン・ジョンソン氏が、米Juniper Networks（以下、Juniper）のCEOに就任した。Microsoftでは、プラットフォーム＆サービス事業部門でプレジデントを務め、Yahoo!買収提案を率いた人物としても知られているジョンソン氏に、共同インタビューをする機会を得たので、Juniperのビジネスなどについて話を聞いた。
ジョンソンCEO 違う面もあれば、同じ面もありますね。例えば、両社ともテクノロジー企業であり、多額の研究投資をしているところ、またお客さまに提供できる価値が多いところなどは共通する部分です。一方で、Microsoftではコンシューマからエンタープライズまで幅広く提供しており、当社はキャリアとエンタープライズにフォーカスしている事業領域の違いがあります。また、Microsoftではソフト中心であるのに対し、当社はシリコンからハードウェアまで、システムを提供しています。このように、類似点も多いですが異なる点もありますね。 ―ご自身がCEOに就任されてから、改善したいと思われた点はどういったところがありますでしょう？ ジョンソンCEO （クレンズ前CEO時代からのメッセージである）ハイパフォーマンスネットワーキング（HPN）が当社の中核であることは、これからも変わらない点であり、研究開発によって、お客さまに価値を追求していきます。ただ、エンタープライズ向けのマーケティングなど、まだまだ改善が必要だと思った点ももちろんありました。ただ、マーケティングに関しては、当社の価値をエンタープライズに伝えるという点で、かなり改善されていると思っています。 ―そのエンタープライズ領域については、将来性をどのようにとらえていますでしょう？ ジョンソンCEO スイッチ市場に対して、昨年EXシリーズをリリースしたことで、これまでのルータ製品、セキュリティ製品をあわせて、いいソリューションが提供できるようになったと考えています。先ほど述べたように、当社が提供できる価値を訴求していくことが重要であり、エンタープライズ市場は長期的な成長機会だと思いますね。例えば、景気が厳しい中では、TCOを下げるというメッセージにはこの市場でも大きな価値がありますので、価値を理解してもらえれば、当社を評価していただけるのではないでしょうか。 ―エンタープライズ以外では、ここ最近強化されているビジネスにサービスエッジ向けのビジネスがありますが、この領域に対する評価を具体的に教えていただけますか。 ジョンソンCEO インテリジェンスサービスエッジは2008年下期にリリースしましたが、これには、サービスルータ「MXシリーズ」の成功が基礎としてありました。今現在、製品ラインの中で一番成長率の高い部分がこのサービスエッジで、今後も成長を続けると思っています。 当社のソリューションは、JUNOSの上にさまざまなサービスを載せていける点が大きな特徴であり、サービスプロバイダは迅速にサービスを立ち上げて収益源にすることができます。こういう価値を実現するという意味では、サービスプロバイダの先にいるコンシューマにとっても重要な意味があるのではないでしょうか。もちろん、大手のサービスプロバイダとの関係を考えても重要な製品であると思っていますし、サービスプロバイダにも価値が受け入れられていくでしょう。 ―日本市場に関してはどのような評価をされていますか。 ジョンソンCEO この10年ほど、日本に真剣にかかわる機会があって、定期的に訪問しています。昨年の11月にも訪問し、日本のお客さまやパートナーとお会いして話す機会がありましたが、日本市場は技術に関しては進んだ市場であり、技術を広く受け入れていると感じています。テクノロジー市場として、重要な市場だと感じていますね。 ―アジアではほかにも、中国も成長市場としてとらえられることが一般には多いですね。そことの対比では、日本市場をどうとらえていますでしょうか。 ジョンソンCEO 世界全体で見た場合に、日本はアーリーアダプタ型で、早い段階から技術を受け入れ、その技術が後に世界全体で使われている、という形をとります。日本は、その面で先進的です。一方、新興市場は人口が多く、経済規模は伸びていますから、今後、技術の利用に関しては可能性があります。またこういった国は先進国でどう導入されているか、といった状況を見ている傾向がありますので、日本市場はそういった国の見本的な位置付けになります。 ―ありがとうございました。 ■ ＵＲＬ 米Juniper Networks http://www.juniper.net/ ジュニパーネットワークス株式会社 http://juniper.co.jp/ ■ 関連記事 ・ 「革新のために不況下でも開発投資は継続する」－米JuniperジョンソンCEO（2009/02/25）
（ 石井 一志 ）
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