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リバーベッド日本法人の社長に岡本吉光氏が就任、市場カバレッジの拡大を図る


リバーベッドの代表取締役社長、岡本吉光氏
 リバーベッドテクノロジー株式会社(以下、リバーベッド)は3月31日、代表取締役社長に、フォーティネットジャパンの社長などを務めた岡本吉光氏が就任したと発表した。就任は3月30日付け。

 リバーベッドは米国に本社を持つWAN高速化製品の専業ベンダー。2004年の製品出荷以来急速に成長しており、2007年度はワールドワイドで47%(同社調べ)、国内でも41.9%(富士キメラ総研調べ)と、いずれもトップシェアを獲得しているという。

 一方、岡本社長は、シスコシステムズジャパン(当時)の取締役やフォーティネットジャパンの社長などを務めた経歴を持ち、ネットワーク分野のビジネスに精通した人物。その岡本氏は、リバーベッドの社長に就任した理由を「ビジネスの機会が非常に広範囲にわたっており、成長の余地があるから」と説明する。

 不況の影響で、IT部門がコスト削減の圧力にさらされる中、WAN高速化製品は実効性のあるソリューションとして、業務アプリケーション、ディザスタリカバリ、モバイルの高速化など、さまざまな分野で効果が出せる。こうした点をアピールした岡本社長は、「日本でも、サーバー統合、データセンター統合や、ASP/SaaSの普及で市場はどんどん伸びる。日本はブロードバンドだから機会がないといわれていたが、それは逆で、Web 2.0、ストリーミング、ビデオ会議など、広帯域だからこそ普及するアプリケーションもある」との見通しを示した。

 具体的なビジネスプランとしては、金融業、製造業など特定分野にフォーカスしたソリューションを作ってアプローチするほか、パートナーとの関係強化を図るという。特に、エンドユーザーをたくさん抱えている二次店の支援に力を入れるとした。さらに、「地方ユーザーの方が(東京のユーザーよりも)アプリケーションの遅さを感じている」として、セミナー開催などで地方での需要掘り起こしも行っていく計画で、市場カバレッジの拡大に注力するとのこと。

 販売にあたっては、基幹アプリケーションの高速化、サーバー統合、ストレージ統合などを行う大企業に向けてアピールを続けることはもちろん、これまで入り込めていなかったパブリックセクターへの食い込みや、SMB市場への訴求も図るとした。

 「今まで日本はビジネスの立ち上がりが遅かったが、日本は米国に次いで二番目に大きな市場。ブロードバンドだからだめだったというわけではなく、ニーズは明らかにある。今回、APACから離れて日本は米国に直接レポートする立場になったが、これは日本でのビジネスを飛躍的に伸ばそうという米国の意図の現れだろう」(岡本社長)。



URL
  リバーベッドテクノロジー株式会社
  http://www.riverbed.com/jp/

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  ・ 「サーバー統合の流れをつかんでWAN高速化を普及」、リバーベッド(2008/02/27)


( 石井 一志 )
2009/03/31 16:26

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