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アスペクト 代表取締役社長の小枝逸人氏
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ソフトバンクBBに導入したシステムの概要
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ソフトバンクBB 執行役員 情報システム・CS統括 カスタマーサービス本部 本部長兼品質管理本部 本部長の彦坂昌彦氏
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日本アスペクト・ソフトウェア株式会社(以下、アスペクト)は4月15日、同社の品質最適化ソリューション「Aspect Quality Management」(以下、AQM)が、ソフトバンクBB株式会社が運営する2000席規模のコンタクトセンターに導入されたと発表した。国内におけるAQM 日本語版の大規模採用は、今回が初のケースとなる。
AQMは、コンタクトセンターの応対品質を向上させるための製品で、品質最適化ソリューションの包括的ブランド「PerformanceEdge」の1つとして、全通話録音、画面キャプチャ(録画)、応対内容分析、品質モニタリング、エージェント・コーチングの各ツールを提供する。エージェントの顧客応対内容を録音・分析することで、顧客の生の声を把握し、業務上の課題やエージェントのパフォーマンスの実態を洗い出すことが可能となる。さらに、録音のプロセスを簡素化しているため、顧客との全応対内容から得られる付加価値のある重要情報の抽出に活用できる。
今回のソフトバンクBBでの大規模採用について、アスペクト 代表取締役社長の小枝逸人氏は、「ソフトバンクBBは、2007年、2008年とコンタクトセンターアワードを受賞しており、コンタクトセンターへの最新テクノロジー導入に積極的にチャレンジしている。こうした企業に採用されたことは、当社にとって非常に大きな実績になると考えている。これからは、単なるベンダーと顧客という関係にとどまらず、ビジネスパートナーとして目標や方向性を共有したり、製品に対してのフィードバックを受けたりするなど協力関係を深めていきたい。さらに、今回の事例をベンチマークデータとして蓄積するとともに、ユーザーリファレンスとして活用し、今後の国内でのソリューション展開に生かしていく」と述べた。
すでにソフトバンクBBでは、2008年2月にアスペクトのコンタクトセンター向け統合IPプラットフォーム「Aspect Unified IP」を導入しているが、これに加えて品質最適化ソリューションのAQMを導入することで、画面録画機能を活用した応対品質の向上、オペレーター評価およびトレーニングプランの確立などを目指す。ソフトバンクBB 執行役員 情報システム・CS統括 カスタマーサービス本部 本部長兼品質管理本部 本部長の彦坂昌彦氏は、「従来のコンタクトセンターではオペレーターの通話録音しかできていなかったが、AQMの導入によって、オペレーターによるPC画面の操作プロセスと通話録音を同期して記録できるコールスクリプトを実現した。このコールスクリプトにより、一連の顧客応対の流れを包括的に把握できるようになるため、応対の改善項目を的確に分析・評価して応対品質向上を図り、顧客満足度向上につなげることが可能となった」としている。また、新たに着任するオペレーターのOJTの具体的な指導ツールとしても活用するなど、より顧客応対しやすい仕事環境を提供することで、オペレーターのES(従業員満足度)向上も図っていく考え。
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ソフトバンクBBのコンタクトセンタ
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コールスクリプトの動作イメージ
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コールスクリプトの画面
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CTC 情報通信システム事業グループ テレコムシステム第3本部 本部長の大橋博仁氏
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実際の導入にあたっては、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)がシステムインテグレーション全般を担当。まず、CTCのマルチベンダー環境の検証センターで2~3カ月間の事前検証を行った後、2カ月強でソフトバンクBBへの導入を完了したという。CTC 情報通信システム事業グループ テレコムシステム第3本部 本部長の大橋博仁氏は、「検証センターでは、ソフトバンクBBのコンタクトセンターと同様のテレフォニー環境を構築し、AQMのチューニングやインプリメンテーション、稼働テストなどを十分に行うことで、ほかのコールセンター業務に影響を与えることなく実環境へのサービス提供を実現した」と説明した。
今後、日本アスペクトでは、Aspect Unified IPおよびPerformanceEdgeを中心に、国内コンタクトセンター向けのソリューション展開をさらに拡大していく考え。特に、今回のソフトバンクBBへの大規模導入を機に、AQMの拡販展開を本格化する方針で、本年度中に5社への大規模導入を目標にしている。
■ URL
日本アスペクト・ソフトウェア株式会社
http://www.aspect.com/japan
( 唐沢 正和 )
2009/04/15 17:40
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