2013年には企業PCの3台に1台がクライアント仮想化に対応-IDC Japan調べ


 IDC Japan株式会社は4月20日、国内クライアント仮想化ソリューション市場規模に関する予測を発表した。それによると、2008年のクライアント仮想化ソリューションの市場規模は855億円と予測。2009年以降は、年間平均成長率33.9%で増加し、2013年には3678億円に達する見込みとしている。

 今回発表した国内クライアント仮想化市場規模予測は、2008年の実績調査を元に行われたもの。2008年のクライアント仮想化ソフトウェア市場は、48万ライセンスが出荷。同社では、2013年には127万ライセンスまで増加するとみている。また、2008年から2013年までのデスクトップ仮想化ソフトウェア市場の年間平均成長率を62.1%で推移すると予測。企業における累積導入率についても、2013年には法人向けクライアントPCの稼働台数に対して、31.8%にまで拡大するとしている。

 なお、シンクライアント専用端末の2008年の出荷台数は約12万台と、景気後退の影響を受け前年比4.4%の成長率にとどまっている。同社では、2010年後半から回復に向かい、2013年には46万台超(シンクライアント化端末を含む)に拡大するとしている。

 同社PCs シニアマーケットアナリストの渋谷寛氏は、「シンクライアント市場は限定された成長にとどまる。一方クライアント仮想化ソフトウェア/ソリューション市場は、シンクライアント市場需要の移行を加速することで急速に拡大しており、多様化するクライアント環境における経営課題を解決する施策として期待されている。長期的な視点に立った投資効果の高い戦略的仮想化基盤の構築が必要である。そのためにはクライアント環境でのアセスメント/コンサルテーションを実施することが有効な手段のひとつであり、導入効果を高める」と、コメントしている。



(福浦 一広)

2009/4/20 16:30