BEI、コールセンターを在宅勤務化するプラットフォーム「HooooPs」


 ブロードアース株式会社(以下、BEI)は4月20日、コールセンター事業における在宅電話オペレータ環境を実現するサービスプラットフォーム「HooooPs(ホープス)」を発表した。5月からホームオペレータ募集を始め、6月からトライアルサービスを、8月から本番サービスを開始する。

 HooooPsは、コールセンター業務を家庭内で行えるようにするためのプラットフォーム。既存のシステムに大きく変更を加えることなく導入できるのが特徴。企業はコールセンターのコスト削減のほか、電話オペレータに働きたい時間に働きたいだけ働く、柔軟な就業形態を提供することが可能となる。

 これらを実現するため、「コールマネージメント機能」「セキュリティマネージメント機能」「オペレータマネージメント機能」を搭載。コールセンターで必要とされる運用機能やセキュリティを高める機能などを取りそろえている。

 コールマネジメントとしては、同プラットフォーム上にIP-PBX機能を搭載。ACD(Automatic Call Distributor:着信呼自動分配装置)やIVR(Interactive Voice Response:自動音声応答装置)、24時間365日通話録音機能、SV(スーパーバイザー)による通話モニター機能などを備えている。

 セキュリティは、必要なソフトウェアからOSまで含めたUSBメモリをホームオペレータに提供することで対応する。ここからPCを起動させることで安全なクライアント環境を実現するほか、同USBメモリに搭載された指紋認証機能で、ホームオペレータの本人確認も可能だ。将来的には、ホームオペレータとSVのそれぞれにWebカメラを設置し、監視や業務状況の確認を可能にする予定という。

 通信は、ホームオペレータが契約している既存のブロードバンド回線を利用するが、USBメモリ内の通信ソフトウェアが、BEIの運営する「HooooPsセンター」とでVPN環境を自動構築。既存のオペレータ向け業務アプリケーションがそのまま利用できつつ、USBメモリ型のシンクライアントとなるため、ローカルからのデータ流出なども保護される。

 オペレータマネジメントでは、1時間単位でコールセンター業務に必要な数のオペレータを募集することが可能。これらの募集に応じて、ホームオペレータが業務を予約できる。そのほか、SVがホームオペレータを確認するためのステータス管理機能やエスカレーション機能、メッセージング機能も提供。高音量(75dB)のテレビが3メートルの位置にあっても問題ない生活雑音対策機能も備えている。


(川島 弘之)

2009/4/20 16:20