米VMware、クラウド対応を強化した仮想化ソフト最新版「vSphere 4」


 米VMwareは4月21日(米国時間)、最新の仮想化プラットフォーム「VMware vSphere 4」を発表した。既存ITインフラを利用してプライベートクラウドを構築できる業界初の“クラウドOS”という。2009年第2四半期に提供を開始する。

 vSphere 4は、サーバー仮想化ソフト「VMware Infrastructure 3」の後継製品。プロセッサ、ストレージ、ネットワークなどのリソースをプールし、動的、シームレスに割り当て可能なオンデマンドな運用環境として管理する。キャパシティを強化し、32台の物理サーバー、最大2048のプロセッサコアに対応。1280台までの仮想マシンをサポートし、RAMは32TB、ストレージ容量は16PBまで対応する。

 特徴は効率、性能、管理。効率ではインフラ統合の比率を約30%改善可能で、アプリケーションあたりのインフラコストを節約できるという。また「VMware vStorage Thin Provisioning」によってストレージを最大50%抑え、電力管理の「VMware Distributed Power Management」で、消費電力と冷却コストを最大20%削減可能という。

 性能では、仮想マシンあたりの仮想プロセッサが4個から8個、仮想NICが4個から8個、とそれぞれ倍増。仮想マシンあたりのメモリは4倍となり、ネットワークスループットは9Gbpsから30Gbpsと3倍以上を実現した。

 管理では、「VMware Host Profiles」「VMware vNetwork Distributed Switch」など大規模管理機能を加えて、運用管理を効率化した。

 vSphere 4は、小規模企業向けオールインワン型の「VMware vSphere 4 Essentials」(物理サーバー3台で995ドルまたは1CPUあたり166ドル)、データセンター向けフル機能の「VMware vSphere 4 Enterprise Plus」(1CPUあたり3,495ドル)など、6エディションを用意する。



(Infostand)

2009/4/22 08:54