日本IBMがミッドレンジストレージを強化、8Gbps FCや暗号化HDDに対応


IBM System Storage DS5000シリーズ

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は5月14日、ミッドレンジディスクアレイ「IBM System Storage DS5000シリーズ」(以下、DS5000シリーズ)の機能を拡張し、最新の8Gbps FCポートの搭載を可能にすると発表した。また搭載HDDのラインアップに、自己暗号化機能付きモデルを追加する。これらの機能強化は、ファームウェアを更新すれば、既存のDS5000シリーズでも利用できる。

 DS5000シリーズではこれまで、4Gbps FCをサポートしていたが、日本IBMのディスクアレイとして初めて、8Gbps FCに対応。より高速なFCのサポートで、ポート数とケーブル数を節約できるという。8Gbps FC構成での価格は1960万円(税別)から。6月5日の出荷開始を予定する。

 また自己暗号化機能付きHDDは、日本IBMの最上位ディスクアレイ「IBM System Storage DS8000シリーズ」でサポートされているのと同様のもの。暗号処理をHDD内の暗号化エンジンが行うため、DS5000の制御装置に負荷をかけずに暗号化を行える。また、自己暗号化機能付きと暗号化非対応HDDの混在もサポートしており、必要に応じた採用が可能とのこと。IBM System Storage DS5100での自己暗号化HDD構成は2120万円(税別)から。8月21日の出荷開始を予定する。

 このほか、IBM System Storage DS5300では、最大搭載HDD数を従来の2倍に拡張した。従来は224基だった最大搭載数を448基まで拡張し、最大448TBの物理容量を搭載できるという。あわせて、IBM System Storage DS5100では内蔵キャッシュメモリを従来比2倍の16GBまで拡張し、アプリケーションの応答速度向上を実現したとしている。


(石井 一志)

2009/5/14 18:07