富士通とセールスフォース・ドットコム、CRM分野のSaaS事業で協業


 富士通株式会社と株式会社セールスフォース・ドットコム(以下、セールスフォース)は5月18日、CRM分野のSaaS事業で販売提携すると発表した。これに伴い、セールスフォースのSaaS型CRMアプリケーション「Salesforce CRM」、ならびにCRMアプリケーション開発基盤「Force.com」を富士通が販売開始する。

 また、富士通では、Salesforce CRMをSFA分野におけるSaaSの主力サービスに位置付け、この分野でのサービス拡充を図るという。具体的には、Salesforce CRMが持つ営業支援、コンタクトセンター機能といった機能と、販売管理や生産管理をはじめとする顧客の既存システムを連携させた、見積作成や承認ワークフロー、在庫照会などのアプリケーションを開発する。

 あわせて、富士通と富士通グループが自らSalesforce CRMを導入し、そこで実践した経験を生かして、より効果的な利活用の手法をコンサルティングサービスとして提供する計画で、ライフサイクル全般にわたり、顧客の営業部隊をはじめとした対応力強化、および効率化を支援するという。

 なお富士通はCRM事業の強化に向け、2008年12月に「CRMソリューション推進室」を新設し、グループのCRMソリューションをトータルに推進する体制を整備している。今回も、Salesforce CRMビジネスの拡大に向け、継続的にサービス要員の強化に取り組む意向で、2009年度には「Salesforce CRM認定コンサルタント」を20名、「Salesforce CRM認定セールス」を100名にそれぞれ増強していくとのこと。

 さらに両社では定期的にワークショップを開催し、マーケティング活動や、新商品の開発、Salesforce CRMのサービス拡充、人材育成なども共同で取り組むとしている。


(石井 一志)

2009/5/18 15:06