F5ジャパン、ヴイエムウェア、日本IBMの3社、x86サーバーを用いた災害対策システムを提供

　F5ネットワークスジャパン株式会社（以下、F5ジャパン）、ヴイエムウェア株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社（以下、日本IBM）の3社は5月18日、x86サーバーの仮想化環境において、災害発生時のシステム切り替え機能を検証したと発表した。また、この機能を実現するシステムの構築を同日より、日本IBMと同社のパートナーから提供する。

　今回検証されたシステムは、本番用とバックアップ用の2つのx86サーバーにおいて、本番用と同一の環境をバックアップ用のサーバーに設定し、稼働させるもの。アプリケーションレベルでサイトの死活監視を行い、災害発生時に自動的なネットワーク切り替えを実現する。この際、サーバー切り替え時のIPアドレス変更を自動的に行うほか、切り替え後に必要となるバックアップサーバーの複雑な起動処理もすべて自動で行うため、災害発生時にも、短時間でビジネスを再開できるという。またユーザーには、アクセス先の物理サイトが変わったことを認識させない、透過的なアクセスを実現。自動処理が前提であることから、人為的ミスの発生を防ぐ点でも効果があるとした。

　なお今回の検証では、日本IBM箱崎事業所にある「IBM System x 仮想化検証センター」内に設置したラック型x86サーバー「IBM System x 3850M2」にVMware ESXを導入し、VMware vCenter Site Recovery ManagerとBIG-IP Local Traffic Manager（LTM）を連携させてシステムを構築。仮想化されたサーバー上で8つのアプリケーションを稼働させ、全アプリケーションのバックアップサーバーへの切り替えを行っている。