米NetAppが米Data Domainを買収、ディスクバックアップの強化を図る


 米NetAppは5月20日、重複排除ストレージを提供する米Data Domainを買収すると発表した。買収総額は約15億ドルで、60~120日以内に完了する見込み。

 Data Domainが提供する重複排除ストレージでは、サマリーベクター、ローカリティープリフェッチングという2つの要素技術によって、効率的な重複排除を実現可能。物理容量の平均20倍のデータをストレージへ格納でき、収納スペースや消費電力を含めたストレージコストを削減できるメリットがある。通常はその特性を生かしてバックアップストレージとして利用されるケースが多いが、ニアラインストレージとしての採用例も増えていたという。

 NetAppでは、こうした特徴を持つData Domainの製品を、自社の製品事業における一部門として運営する予定で、異機種環境でのディスク型バックアップ市場において、同社の守備範囲を広たい考え。また、この買収によってユーザーは、NetAppの販売/サポート/パートナー網とサービス体制を通じてData Domain製品を利用し、グローバル規模の導入をいっそう進められるようになるとのことで、Data Domainの販売組織についても自社組織へ統合し、営業活動の強化と顧客層の拡大を図る。




(石井 一志)

2009/5/22 11:50