RIA開発プラットフォーム「Curl」の新版、柔軟なUI構築やローカルDBとの融合をサポート


 株式会社カールは5月26日、エンタープライズRIAの新版「Curl Ver.7.0 日本語版」を発表した。同日より提供開始する。

 Curlは、MIT(マサチューセッツ工科大学)などで開発されたWebアプリケーション開発記述言語。クライアント側に特化することでWebアプリケーションのユーザーインターフェイスを向上させたほか、OS、メーカーを問わずにあらゆるサーバー製品との関連性が高められており、データやシステムなどの既存資産を効率的に利用可能という。

 新版では、まず、Webアプリケーションの実行を容易にする機能が追加された。具体的には、Webサーバーから配信されたCurlアプリケーションをデスクトップアイコンから起動したり、スタートメニューから起動したりすることが可能。不要になった場合には、ほかのソフト同様にアプリケーションの一覧から削除できる。

 また、データを一時的に保管するローカル用データベースのSQLite DBを、Curlのセキュリティ下に配置する機能を搭載。データベース自体をCurlのセキュリティで保護することに加え、CurlアプリケーションとSQLite DB間のデータは暗号化APIで保護するので、データ転送時のセキュリティも守れるとした。

 加えて、同時に提供されるデザインツール「Style Designer」を使って、すべてのコントロールのUIスキンを簡単に設定できるほか、「set-window-shape」を利用すると、自由なレイアウトのガジェット作成が可能なる。さらに、画像の拡大・縮小にリサンプリング手法が使えるため、拡大や縮小で粗くなった文字などについても、従来よりも鮮明に表示を行える。

 あわせて今回は、Curlのランタイム(Curl RTE)のコンパイルエンジンにGlobal register allocationやCross-module inliningを採用し、従来比20~300%のパフォーマンスを達成したとのこと。


(石井 一志)

2009/5/26 11:27