KDDI、法人向けにリモートアクセスサービスを提供


 KDDI株式会社は、社外から自席のパソコンにアクセスし、社内と同等の環境を構築できるリモートアクセス型の法人向けサービス「リモートアクセス型シンクライアントサービス」(仮称)を提供する。5月28日から無料の試験提供が開始され、10月より有料の商用サービスとして展開される予定。

 今回提供される「リモートアクセス型シンクライアントサービス」(仮称)は、自宅や外出先など社外のパソコンから、社内の自席のパソコンに携帯電話や固定インターネット回線経由でアクセスし、リモート操作環境を構築することで社内にいるときと同等のパソコン環境を実現するというもの。画面転送による遠隔操作となり、社外のパソコンに社内のデータは残らない仕組み。

 センターシステムはKDDIが運営することで、同システムの導入にあたって社内に新たなシステムを構築する必要はない。社外からアクセスするためのパソコンと、USBメモリ、携帯電話を用意し、同サービスへ契約すると利用できる。

 社内の自席のパソコンには、専用ソフトをインストールすることで社外からのアクセスを受けられるようになる。また、市販のUSBメモリを利用して「鍵」を作成し、携帯電話上でUSBメモリと携帯電話本体の事前登録を行う。社外からのアクセス時にはUSBメモリと、携帯電話に送られるワンタイムパスワードを利用した認証を行い、通信経路も暗号化される。

 対応する携帯電話はiモード、EZweb、Yahoo!ケータイ対応機種で、EメールとWebサイトにアクセスできることが条件。パソコンの対応OSは、自席・社外パソコンともにWindows XP/Vistaがサポートされる。USBメモリは256MB以上が推奨されている。

 無料で利用できる試験期間は5月28日~10月下旬で、募集期間は5月28日~9月30日。募集は1社50IDまでで、100社程度までを予定する。なお、インターネット・携帯電話の通信料やUSBメモリの購入代金はユーザーが負担する。また、有料化された商用サービスに試験期間の環境は移行できないため、商用サービスはあらためて環境を構築して利用する。

利用手順など



(太田 亮三)

2009/5/27 17:11