トレンドマイクロ、仮想パッチ機能を備えた「侵入防御ファイアウォール」など2製品


 トレンドマイクロ株式会社は5月28日、クライアントPCのセキュリティを強化するソフト「侵入防御ファイアウォール 1.1」と、スマートフォン向けのセキュリティソフト「Trend Micro Mobile Security(TMMS) 5.1」を発表した。いずれも、企業・法人向けの統合セキュリティソフト「ウイルスバスター コーポレートエディション 8.0」のプラグインとして、6月1日より順次提供される。

 侵入防御ファイアウォール 1.1は、IDS(不正侵入検知)/IPS(不正侵入防御)機能とステートフルファイアウォール機能を搭載した、クライアントPC向けのセキュリティソフト。脆弱性に対するシグニチャを仮想パッチとして各クライアントPCに配信する機能を備えており、各ベンダーが正式にパッチを提供するまでの間も、クライアントPCを守ることができるという。

 また、既知の攻撃パケットを防御する攻撃パケット防御機能、パッチの自動適応機能などを備えるほか、アプリケーションコントロール機能により、P2Pソフトなど特定のアプリケーションを使用した際のネットワークトラフィックを遮断することも可能。トレンドマイクロでは、IT統制に課題を持っている企業や、ノートPCをひんぱんに社外に持ち出して利用することが多く、強固なセキュリティを必要とする企業に最適としている。

 クライアント側の対応OSは、Windows Vista/XP SP2以降/2000 SP4。参考価格は、1000クライアント規模の場合で1180円(税別)/クライアント。6月17日の提供開始を予定する。

 一方のTMMSは、スマートフォン対象にしたセキュリティソフト。今回の新版では、従来備えていたウイルス/スパイウェア検索やファイアウォール機能に加えて、リモート操作でデータを消去する機能、スマートフォンの各種機能の利用をドメインごとに制限する機能などを新たに搭載した。

 ラインアップとしては、全機能が利用可能な「TMMS アドバンス」と、端末管理、ウイルス対策、ファイアウォール、IDSなどの基本機能を提供する「TMMS スタンダード」を用意する。参考価格は、1000クライアント規模の場合でそれぞれ5220円(税別)/クライアント、2610円(税別)/クライアント。対応OSはWindows Mobile 6.0(Classic/Standard/Professional)、Windows Mobile 6.1(同)、Windows Mobile 5.0(Pocket PC/Smartphone/Pocket PC Phone)。6月1日より販売を開始する。

 なおトレンドマイクロでは両製品について、今後1年間で1億円の売り上げを目標としている。




(石井 一志)

2009/5/28 11:46