Windows MobileスマートフォンからSAP ERPを利用するシステム、コムシス情報システムらが開発


モバイルSE支援システムの構成イメージ

 コムシス情報システム株式会社、SAPジャパン株式会社、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(以下、ドコモ)は5月29日、SAP ERPとドコモのスマートフォンを連動させた「モバイルSE支援システム」を共同開発したと発表した。6月1日より、コムシスグループの社内システムとして運用を開始する。

 今回開発されたモバイルSE支援システムは、コムシスグループの基幹システムで利用されているSAP ERPをモバイルから利用するために開発されたもの。営業・施工・発注などの各種業務や、メール/スケジューラー登録、社内SNSなどの情報共有を、ドコモのスマートフォンから行えるようになる。このシステムでは、NECの仮想PC型シンクライアントシステムを利用し、PC画面をスマートフォンから操作する形でSAP ERPの利用を実現しているが、仮想PC型のシステムで同ERPを利用する事例は、国内初という。

 構築にあたっては、コムシス情報システムが開発・導入を担当。SAPジャパンがSAP ERPの製品支援を、ドコモはリモートアクセス手段として最適なスマートフォンの選定と検証支援をそれぞれ担当した。スマートフォンは、Windows Mobile 6.1 Professionalを搭載する「HT-01A」を用いている。

 なお3社では今後、モバイルSE支援システムの開発で得たノウハウを生かし、法人向けに、SAP ERPを基盤としたソリューション展開の可能性について、協力して検討するとのことである。


(石井 一志)

2009/5/29 17:00