ポピュラーソフト、初の自社製品としてDB比較・マージ・編集ツールを発表


代表取締役社長の坂野樹文氏
Popular Beetleの利用イメージと基本画面

 ポピュラーソフト株式会社は6月23日、データベース(DB)の比較、マージ、編集を安全かつ大幅に効率化するツール「Popular Beetle」を同日より販売開始すると発表した。

 Popular Beetleは、同社初の自社開発製品となるもの。代表取締役社長の坂野樹文氏は、「DBにかかわる比較・マージおよび編集作業は、膨大な時間を要しているのが現状。当社では、こうした課題を解決する製品を数年前に探したが、その時点では見つからなかった。それならば、自社の経験を生かして自ら開発しようと考えた。そして、約2年の開発期間を経て、今回ようやく効果を実感してもらえるレベルに達することができた」と、新製品の開発経緯を述べた。

 OracleやSQL Serverを始め、Microsoft Access、ODBC対応DB、Excelファイル、CSVファイルまで、あらゆるDBに対応しており、異なるDBをビジュアルに相互比較・マージ・編集することができる。また、2つの画面で同一DBをビジュアルに編集し、SQL文を確認してからDB更新が可能。さらに、DB更新前後のデータをビジュアルに比較し、比較結果をそのままExcelに出力することも可能となっている。「これらの機能を実現したツールは、Popular Beetleが世界初になる」(坂野氏)という。

 初級者でも簡単に扱えるよう、Excelライクな仕様で利便性の高いGUIを提供し、マウスでの軽快な操作性を実現している。また、ナビ表示、相違項目&相違行のカラー表示、相違レコード抽出表示、縦横表示切り替え、1レコード抽出表示など、効果的な表示機能を備えており、検証作業の短縮化を図ることができる。処理結果のドキュメント化も容易に行うことが可能で、Excelへのエクスポート機能や出力時の縦横切り替え、項目選択機能によって、多様なレポートを作成することができる。なお、3カ国語に対応済みで、随時英語、中国語への切り替えも可能となっている。


異なるデータベースのスキーマ&データを比較同一データベース更新前後のデータを比較データベースマージ、参照編集、DB差分更新
営業部 部長の須田靖志氏

 営業部 部長の須田靖志氏は、「Popular Beetleを導入することで、DB更新をともなうシステム開発時のテスト検証作業を50%圧縮することができる。例えば、検証作業の時間は1回あたり10~15分かかっていたものをわずか3~4分に。単体~結合~運用テストの期間については、従来の1カ月を2週間まで短縮できる。また、スキーマ比較・データ比較機能によって、移行作業にともなう検証作業も大幅に削減でき、サーバー入れ替え作業、DB移行作業、DBバージョンアップ作業などを短時間で実施することが可能になる」と新製品の導入効果を説明した。このほか、ファイル保存機能を活用することで、取り込んだデータのバックアップおよびリカバリ作業を簡単に行えるほか、DBへのパッチ作業も安全確実に実施することができる。

 1クライアント・ライセンスの価格は、プロフェッショナル版が4万9800円、スタンダード版が3万9800円。ライセンス数に応じて割引価格が提供される。なお、スタンダード版には、データ更新機能が含まれていないという。

 同社では今後、Popular Beetleを自社のWebサイト、主要オンライン販売サイト、提携パートナー、および販売代理店を通じて拡販していく予定。



(唐沢 正和)

2009/6/23 15:51