日本IBM、AD連携や職務分掌に対応した統合ユーザー管理ソフトの新版
日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は6月24日、統合ユーザー管理ソフトの新版「IBM Tivoli Identity Manager(IM) V5.1」を発表した。価格は、1000ユーザーの場合で619万円(税別)から。
Tivoli IMは、企業内システムで利用されているユーザーIDの設定・変更・失効作業を自動化するユーザー管理ソフト。今回の新版では、ユーザー/アクセス権限の管理を単純化し、関連コストを削減できるほか、コンプライアンス対応機能が追加され、企業全体における統合ユーザー管理がより強化されたという。
具体的には、まず、特定の権限を持つ役割を設定した後で役割同士を結びつけると、もとの権限も継承できる「役割階層の設定」機能が追加された。この機能を利用すると、例えば、顧客管理システムと在庫管理システムのアクセス権限を持つ部門の中から、数名にのみ発注システムへのアクセス権限を与えた場合、そのメンバーは、もとの権限を受け継ぎ、顧客管理/在庫管理の両システムへのアクセス権限を保持したまま、発注システムへもアクセスできるようになる。
また、複数の役割を持つメンバーから特定のユーザーを除外できる「職務分掌」機能を利用すると、売り掛け管理の役割のユーザーは買い掛け管理の役割を持てない、といったルールを設定可能。これによって、コンプライアンスを強化できるとしている。
さらに、マイクロソフトのActive Directory(AD)、AIXのグループなど、OSが提供するグループをTivoli IM上で管理する機能も新たに備えた。これによって、従来は不可能だったグループの追加、除去、変更、さらにはユーザー権限設定についてもTivoli IMから行えるようになったので、管理コストの削減が期待できるとのこと。
2009/6/24 14:35