日立、ミッドレンジディスクアレイの拡張性や仮想化機能を強化


AMS 2000シリーズのうち、最上位のAMS2500

 株式会社日立製作所(日立)は6月29日、ミッドレンジディスクアレイ「Hitachi Adaptable Modular Storage 2000シリーズ」(以下、AMS 2000シリーズ)のオプション製品を拡充すると発表した。ストレージ仮想化技術への対応や高密度化を実現している。また同時に、直流電流に対応した新モデルも追加した。販売は7月7日より順次開始される。

 AMS 2000シリーズはミッドレンジのディスクアレイ製品。今回はまず、ボリューム容量を仮想化するシンプロビジョニング機能「Hitachi Dynamic Provisioning」を提供する。同機能は、実際に搭載する容量に依存せずに、サイズの大きな仮想容量をあらかじめ定義しておけるもの。例えば5TBのみを搭載している場合でも、この技術を利用すると、20TBの仮想ボリュームを作成する、といったことが可能になる。これによって、複雑な容量設計を不要にできるほか、HDDは本当に必要になった場合に追加すればよいため、不要なHDDの搭載を抑えられるといったメリットを提供できるという。

 このほか、AMS2000シリーズの拡張用増設ディスクアレイ筐体のオプションとして、1TB SATA HDD専用の「高密度拡張筐体」を販売開始する。4Uサイズの筐体に最大48台のHDDを搭載可能で、従来の増設ディスクアレイ筐体と比べて、2倍以上の高密度実装を可能にするとのこと。加えて、同シリーズ専用のデープレプリケーション装置の提供、最上位モデル「AMS2500」と中位モデル「AMS2300」に対する、最新の8Gbps FCホストインターフェイスの提供などが行われている。

 価格は、Hitachi Dynamic Provisioningが69万3000円から、高密度拡張筐体が308万7000円、4ポートの8Gbps FCインターフェイスボードが38万4300円、テープレプリケーション機能が690万9000円から。

 また、直流電源対応モデルが追加されるのはASM 2500で、米国の通信事業者向け機器の仕様規定「NEBS規格」に基づいているのが特徴である。価格は1322万3700円から。


(石井 一志)

2009/6/29 15:26