PBC、PCの操作を連続画像として記録するセキュリティ製品「AquaGuard」

強力な不正抑止を実現

取締役社長の小林敏樹氏

 株式会社パシフィックビジネスコンサルティング(以下、PBC)は6月30日、セキュリティ監査製品「AquaGuard」を発表した。7月7日から提供開始する。

 AquaGuardは、クライアントPCの画面を連続画像として録画する製品。PCを操作する全ユーザーに対し、操作画面が録画されていることを通告することで、常に監視下にあるという意識を持たせ不正行為を抑制する。仮に1ユーザーあたり操作画面を8時間連続録画しても、必要なHDD容量は30MB。「このデータ高圧縮技術が最大の特徴となる」(取締役社長の小林敏樹氏)。

 ラインアップは「スタンダード」と「プロフェッショナル」の2種類。両者共通の機能として、「レコード機能」と「ディフェンス機能」を備える。

 レコード機能は、PCの起動中から操作画面を記録するもので、オフライン記録にも対応。オフラインで記録された画像は、再びネットワークにつないだ時点でサーバーに転送される。画像の記録間隔はデフォルト5秒で、1~9999秒までの設定変更が可能。無駄な記録を省くよう、スクリーンセーバー起動中の記録を停止することもできる。記録した画像をサーバー側で再生する際は、通常の再生のほか、逆再生、6段階の再生速度調整などが可能。

 ディフェンス機能は、AquaGuardを無効化されるのを防ぐ機能。タスクマネージャやエクスプローラーにプログラムファイルを表示せずに、エンドユーザーに同プログラムの存在すら気づかせないようにするステルス機能を搭載。クライアントプログラムの停止やアンインストールは、クライアントPC上のroot/admin権限でさえも不可能で、万が一クライアントプログラムが停止された場合、PCの画面をロックする機能も備える。

 プロフェッショナルにはこのほか、「アラーム機能」と「コントロール機能」を搭載。

 アラーム機能は、AquaGuardサーバー/クライアントの運用にかかわるアラームのほか、クライアントPC上における「指定アプリケーション・ファイルの起動・アクセス」「記録されるリソースの変更」「指定したキーワードの画面へのテキスト描画」などをトリガーに発生させることができる。「最初にPCの環境を調査し、変更を自動で検知する機能も備えるため、例えば、利用禁止しているアプリケーションをインストールさせないようにすることも可能」(同氏)という。

 コントロール機能は、アラームに対するアクションを設定する機能。クライアントPC上への警告ポップアップ、ログ記録、メール送信、記録条件の変更、画面のロックなどが設定できる。画面ロックは、PCの利用を強制停止させるもので、設定内容に従って、ネットワークの利用やアプリケーションの利用などを禁止できるようになっている。

 製品構成は、画像を記録・管理する「サーバー」と監視対象PCにインストールする「クライアント」。それぞれの動作環境は、サーバーがWindows Server 2003/2008、クライアントがWindows Server 2003/2008、Windows XP Professional/Vista。

 価格は、スタンダードが3万5000円(税別)/クライアント、70万円(同)/サーバー。プロフェッショナルが5万円(同)/クライアント、100万円(同)/サーバー。

 PBCでは、金融・保険・官公庁など内部犯行のインパクトが特に大きな企業をはじめ、管理者が不足している国内地方拠点、海外拠点などへの導入を目指す。

AquaGuardの基本構成オフライン時も操作を記録記録条件の設定画面



(川島 弘之)

2009/6/30 16:20