日本IBM、ネットワークを仮想化するブレードサーバー向けソフト新版


 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は7月2日、ネットワークの仮想化を実現するブレードサーバー向けソフトの新版「IBM BladeCenter Open Fabric Manager(BOFM) V3.0」を発表した。

 BOFMは、ブレードサーバーシステムにおいてネットワークの仮想化を実現するソフト。MACアドレスやワールドワイドネーム(WWN)などのネットワークアドレスを仮想化し、需要に応じてネットワーク構成を拡張する機能を持つ。具体的には、ブレードサーバー筐体にあらかじめ導入されている「Basic」ソフトが、ブレードサーバーのMACアドレスやWWNを仮想化して設定。ブレードサーバーが、ネットワークを介してほかのサーバーやストレージに対し、容易に接続できるようにする。

 さらに、ブレードサーバーシステムを管理する無償のシステム管理ソフト「IBM System Director V6.1」を搭載したサーバーに、「Advanced Upgrade」ソフトを導入すると、新しいブレードサーバーにおけるネットワークへの接続や切り替えを、自動で行えるようになるとのこと。最大1400台分のネットワークアドレスをあらかじめ設定可能なスケーラビリティも備えている。

 今回の新版では、Xeon 5500番台を搭載した「IBM BladeCenter HS22」に対応。また、新規に追加したブレードサーバーやシャーシをネットワークへ接続する際に、従来は手動で仮想アドレスを設定する必要があったが、新版では、仮想アドレス設定を自動更新する機能が追加され、ネットワーク設定を自動的に行えるようになっている。

 価格は、Basicが24万1500円、Advanced Upgradeが31万5000円。


(石井 一志)

2009/7/2 17:31