日立、BladeSymphonyのロードバランサーブレード-事前設定サービスも提供


ロードバランサブレード

 株式会社日立製作所(以下、日立)は7月3日、ブレードサーバーシステム「BladeSymphony」の小型高集積モデル「BS320」のブレードラインアップに、サーバー負荷分散の機能を備えた「ロードバランサブレード」を追加すると発表した。販売開始は7月6日より。また同時に、同ブレードを利用するWebシステムのネットワーク設定を、あらかじめ設定・検証して出荷する「ロードバランサブレードEasyStartサービス」を提供する。

 ロードバランサブレードは、米A10 Networksのロードバランサーをブレード化した製品。これを利用すると、負荷分散を含めたWebシステムを1シャーシ内で構成できるため、外付けの専用装置を用いた場合と比べ、約40%の省スペース化を実現できるという。CPUはクアッドコアのXeon 5500番台を1基搭載し、最大1Gbpsのスループット性能、最大22万コネクション/秒のレイヤ7スイッチング能力を備えている。価格は294万円から。

 一方のロードバランサブレードEasyStartサービスは、標準のサーバーブレードとロードバランサブレードを搭載するBS320において、シャーシ内のネットワーク設定やロードバランサーシステムの構築をあらかじめ実施・検証して出荷するサービス。日立の専門技術者が複雑な設定作業を代行するので、ハードウェアの設計・構築期間が短縮でき、標準的なWebシステムにおけるハードウェアの設計・構築コストを、約30%削減可能としている。価格は33万6000円から。

 なお今回はさらに、アプリケーションも含めた導入をさらに容易にするため、BladeSymphonyと各種ミドルウェアとの連携も強化されている。日立のSOA基盤ソフト「Cosminexus」との検証を重ねたことで、Webサーバーの構築基盤も含めて最適化した構成を提供できるほか、SharePoint Serverと組み合わせた設計・構築ソリューションも提供可能とのこと。


(石井 一志)

2009/7/3 13:36