NEC、“フュージョン照合”で本人拒否率を低減した指紋認証製品


PU900-10

 日本電気株式会社(以下、NEC)は7月7日、本人拒否率を低減した指紋認証製品を発表した。新指紋認証ユニット「PU900-10」および指紋認証ソフトを製品化し、同日より販売を、8月20日より国内出荷を開始する。

 PU900-10は、PCにUSB接続して指紋を読み取る小型装置で、指紋認証ソフトとセットで用いることで、厳密な個人認証を実現する。新製品では従来機種と比べ、価格を約40%下げるとともに、本人が拒否される率を改善する機能を実装したのが特長。

 具体的には、米国技術標準局(NIST)の技術評価テストで世界第1位を獲得した、NEC独自の指紋認証アルゴリズムを採用。また、指内散乱高読み取り方式に対応した指紋センサーを搭載し、指紋の隆線を鮮明に読み取れるようにした。これにより、乾燥指や湿潤指などの指紋が読み取り可能なほか、1000dpiの高解像度で、細い指や子供の指など隆線の幅が細かい指紋にも対応できるという。

 さらに、システムの利用環境や場面に応じたセキュリティレベルを設定可能。利用登録時に採取する1指3パターンの指紋データをすべて利用する「フュージョン照合機能」により、本人拒否率を低減している。

 このほか、多様な用途に対応するソフトを提供。PCのOSログオン時やスクリーンセーバーロック解除時に指紋認証を利用できる「指紋認証ユーティリティ」、ユーザーアプリケーションに指紋認証機能を組み込むための「指紋認証開発キット」を用意した。

 PU900-10の価格は、2万4800円(税別)。



(川島 弘之)

2009/7/7 18:02