米EMCが米Data Domainを21億ドルで買収、NetAppは撤退


 米EMCは7月8日(米国時間)、データバックアップ技術の米Data Domain Technologiesを買収することで合意したと発表した。買収金額は約21億ドル。Data Domainをめぐっては、米NetAppとの間で買収合戦が繰り広げられたが、先に買収合意していたNetAppが合意を撤回することで決着した。

 EMCの最終的な買収額は1株あたり33.5ドル、総額約21億ドル。取引は現金で行う。Data Domainは5月に、NetAppと総額約15億ドルでの買収に合意していたが、EMCが6月1日に、これを20%上回る1株当たり30ドル、総額約18億ドルでTOB(株式公開買付)を仕掛け、買収合戦になった。

 Data Domainは、総額約19億ドルの新条件でNetAppと再度合意したが、6日にEMCが、当初の提示額から11%引き上げ、1株あたり33.5ドル、総額約21億ドルを現金で支払うと提案。TOBの期限を7月17日に延長した。Data Domainはこれに応じ、8月14日に予定されていた臨時株主総会をキャンセルすると発表した。株主にTOB受け入れを呼びかけている。

 NetAppは、取引の戦略的、経済的メリットを減ずる争奪戦には参加しないとして、Data Domainとの買収合意撤回を発表。Data Domainからは違約金として5700万ドルを受け取った。



(Infostand)

2009/7/10 08:33