日本IBM、エンドユーザー向け機能を追加した意志決定支援ソフト新版


 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は7月23日、意思決定支援ソフトウェアの新版「IBM ILOG Optimization Decision Manager(ODM) Enterprise 3.3」を発表した。出荷を同日より開始する。価格は、1ユーザーあたり1430万円(税別)から。

 IBM ILOG ODM Enterpriseは、最適化技術を応用した意志決定支援ソフトウェア。扱いの難しかった最適化技術を一般の開発者でも利用できるようにしている点が特徴で、膨大な数のシミュレーションから最適解を算出して、プランニング/スケジューリングのアプリケーションを開発できる。新版では、従来の「ILOG Optimization Decision Management System」から名称を変更し、製品をリニューアルした。

 具体的には、シナリオを複数ユーザーが共有することで、エンドユーザーが効率的に開発できるようになる機能「ODM Repository」と、企業標準のIT環境・要求にそった、堅牢かつ拡張可能なアプリケーション実行環境「ODM Optimization Server」の両機能を追加した。これらの機能と、以前より提供されていたwhat-if分析やシナリオ比較を行うためのガントチャート、ピボットテーブル、ダイヤグラムといったGUI作成機能、Eclipseによる統合開発環境、アイログブランドの最適化エンジン「IBM ILOG CPLEX」「IBM ILOG CP Optimizer」を組み合わせ、意思決定支援アプリケーションのカスタム構築に必要な機能を、すべて網羅しているという。

 さらに今回は、アイログと日本IBMの統合に伴い、WebSphere Application ServerやDB2といった、日本IBMのミドルウェアに対応している。


(石井 一志)

2009/7/24 14:48