米MicrosoftとYahoo!、検索事業で10年間にわたる提携を発表


 米Microsoftと米Yahoo!は7月29日(米国時間)、検索事業で提携したと発表した。期間は10年間で、検索シェアで2位と3位の両社が、ディスプレイ広告を除く検索と検索広告で幅広く協力して、トップの米Googleに挑む。

 提携の下、MicrosoftはYahoo!のコア検索技術の独占的ライセンスを獲得し、自社の既存Web検索プラットフォームに統合する。一方、Yahoo!は検索および広告検索プラットフォームに、Microsoftの検索エンジン「Bing」を独占的に採用する。ただし、検索のユーザーインターフェイスなどについては独自のイノベーションを追求し、ディスプレイ広告では引き続き自社技術やデータを利用する。

 Yahoo!は、世界ベースで両社の検索広告の営業窓口となる。セルフサービスの検索広告窓口については、Microsoftの「AdCenter」プラットフォームの自動広告入札機能を利用する。ディスプレイ広告は、引き続きそれぞれの営業部隊が担当する。

 財務面では、Yahoo!が所有・運営するサイトとアフィリエイトサイトで発生したトラフィックの収益を分け合うが、前半の5年間、Microsoftは収益の88%をトラフィック獲得コストとしてYahoo!に支払う。またMicrosoftは、最初の18カ月間、Yahoo!が所有・運用するサイトの検索1回当たりの売り上げ(RPS)を各国で保証する。

 Yahoo!は提携が、年間約5億ドルの収入と約2億ドルのコスト削減につながると見込む。また、年間約2億7500万ドルのキャッシュフロー改善ができるという。

 提携は規制当局などの承認を得る必要があり、2010年に初めには完了させたいとしている。



(Infostand)

2009/7/30 08:48