オンラインでもオフラインでも使える仮想デスクトップ「VERDE」


クローバワークス代表取締役の門田次郎氏(左)とオリゾンシステムズ代表取締役の菅克夫氏
VERDEの仮想デスクトップの画面

 株式会社クローバワークスとオリゾンシステムズ株式会社は8月25日、米Virtual Bridgesが開発した仮想デスクトップ環境「VERDE(Virtual Enterprise Remote Desktop Environment:バーデ)」の販売と技術サポートを共同で推進すると発表した。

 VERDEは、仮想デスクトップ基盤のVDI(Virtual Desktop Infrastructure)とデスクトップ管理基盤のDMI(Desktop Managed Infrastructure)の両方をサポートするLinuxベースの仮想デスクトップ製品。仮想デスクトップを「ゴールドイメージ」として管理し、このゴールドイメージからユーザーごとの仮想デスクトップを作成する方式を採用しているのが特長。これにより、管理者はゴールドイメージに対してパッチ適用やアプリケーション管理などを行うことで、各ユーザーの仮想デスクトップに反映できる。ハイパーバイザにはKVMを採用。画面転送プロトコルは、VNCをベースに独自開発したプロトコルが使われている。


クライアントからの接続要求をVERDEクラスタマスターが受け、SAN/NAS上にあるゴールドイメージから仮想デスクトップをVERDEサテライトサーバー上に展開する。ゴールドイメージの管理は、VERDE管理ワークステーションから行う。認証は、Active DirectoryやLDAPなどを利用可能。DMIで利用する場合、ノートPCにLinuxが稼働した環境に仮想デスクトップを配信。ノートPC上の仮想マシンで動作し、再度ネットワークに接続したときに差分情報をサーバー側に反映することで、同一環境を保持する

 クローバワークス代表取締役の門田次郎氏は、「VERDEは、2008年11月にVDIのみの製品として発表され、今年の7月にはDMIにも対応したVERDE 2.0にバージョンアップしている。特長は、他社のVDI製品がWindowsクライアントのみをサポートしているのに対して、UbuntuといったLinuxクライアントもサポートしている点。また、DMIに対応しているので、出張時にデスクトップイメージをノートPCにダウンロードし、ローカルで起動するといった使い方ができるなど、柔軟な利用に対応している」と紹介。

 仮想マシン稼働用のサテライトサーバーと管理ワークステーションは、Intel VT/AMD-V対応のx86サーバー、およびKVM対応Linux(Red Hat、SUSE、Ubuntuなど)が必要。VDIクライアントは、Windows 2000/XP/Server 2003/Vista、Linux、x86組み込みのシンクライアントプラットフォーム。

 同時接続数による価格体系を採用しており、1シートあたり1万5625円、1000シート以上で1シートあたり6250円。

 オリゾンシステムズ代表取締役の菅克夫氏は、「弊社はこれまで、ネットワークやサーバーなどインフラの構築・保守といった業務を担当してきており、最近では中堅・中小企業向けにITマネジメントサービスも提供している。今回の、VERDEビジネスでは、ITサービスなどを担当し、新規顧客の開拓を目指したい」とVERDEを核とした新規ビジネスに意欲を示した。



(福浦 一広)

2009/8/25 17:20