次世代ERPの「Biz∫」、第一弾製品群を販売開始

「SOA+BPM」で機能と人を柔軟に融合

NTTデータビズインテグラル 取締役 マーケティング・営業統括 マーケティング本部長の田中秀明氏

 株式会社NTTデータビズインテグラルは9月1日、次世代ビジネスプラットフォーム「Biz∫シリーズ」の第一弾製品群を発表した。「同販売」「同ePro_St@ff」「同BI」の各アプリケーションと、それらの基盤製品となる「同intra-mart」の4製品を、10月1日より販売開始する。

 Biz∫シリーズは、SOA+BPMを基盤とし、SaaS/クラウドにも対応した次世代ビジネスプラットフォーム。国産パッケージベンダーとの協業で、各社の製品技術をSOAで融合。サービス化されたアプリケーションをBiz∫ intra-martのBPM上で動作させるなど、従来の業務パッケージにはない仕組みを備えているのが特徴。Ajaxによる優れた操作性を備えたWeb製品として提供される。

 SaaS/クラウド対応としては、すでに「Biz∫ SaaS基盤」が用意されているほか、将来的には利用者と利用アプリケーションの管理を行う「SaaS管理基盤」や、仮想環境の生成・運用・管理を行う「仮想化運用管理基盤」も実装を行っていく。

Biz∫ SaaS基盤が用意されている将来的には、SaaS管理基盤と仮想化運用管理基盤も提供へ
Biz∫販売の概要

 Biz∫販売は、Biz∫基盤上で企画開発された初の業務アプリケーション。ワークフローやBPMを採用し、業務の見える化を行う。ヒューマンワークフローにBiz∫ intra-martのワークフローを、システムフローにBPMを採用し、これらが有機的に融合・分離できるようSOAをベースに実装されているのが特徴。業務フローの定義を行い、SOA・BPM基盤がアプリケーションを連携処理させることで、人・システムを問わず、定義に従って業務間の連携を実現するという。

 具体的には、「これまでの業務効率化では、『注文書登録』『受注仮登録』『受注登録』など機能連携によるものでしかなかった。Biz∫では、こうしたシステム処理の間にある『注文書受付』『内容確認』『与信確認』『受注伝票確認・承認』といった人の作業間でも連携を実現する。すなわち、人とシステムの融合が真の業務効率化であり、そのための基盤を提供するのがBiz∫というわけだ」(NTTデータビズインテグラル 取締役 マーケティング・営業統括 マーケティング本部長の田中秀明氏)。

 実際、多くの業務がプロセス間に内在する「待ち」で停滞していると田中氏は指摘する。「待ち」の正体は他部門への依頼発行や依頼を選別して着手するまでの時間など――つまり、人の思考や意思伝達の時間だ。Biz∫販売では、この「待ち」の短縮を目指した製品で、「BPM基盤が、システム処理の自動化にとどまらず、1つのプロセスが完了した際に次の部門への依頼・連絡をも自動化してくれる。ポータル画面には作業一覧が表示され、依頼先はリアルタイムに次のプロセスに着手できるようになるため、『待ち』が短縮されるのだ」(田中氏)としている。

 さらにプロセスの進ちょくを監視し、パフォーマンスレポートを生成する「BAM(Business Activity Monitoring)」も搭載。業務プロセス単位でパフォーマンスを観測し、ボトルネックやリスクを分析して、判断基準・手順を継続的に見直しできる仕組みも提供する。

Biz∫の構成。SOA+BPMを基盤として、国内外のパッケージ製品を結集BPMのイメージ。フロー定義、業務間連携、評価・改善の仕組みが盛り込まれている評価・改善では、業務プロセス単位のパフォーマンスを観測し、ボトルネックやリスクを分析。判断基準・手順を継続的に見直しする仕組みを提供する

 今回は、アイテックスのOEM提供でBiz∫ ePro_St@ff、ウイングアークのOEM提供でBiz∫ BIも製品化した。前者は「人事部門が抱える『人材マネジメントの確立』と『支援するシステムの構築』の課題を解決する人材マネジメントシステム」(アイテックス 代表取締役社長の林孝男氏)。後者は、「企業システムに蓄積されるデータを収集・可視化し、用途に応じて広く書くよう可能にする高速集計レポーティングツール」(ウイングアーク 代表取締役社長の内野弘幸氏)。

アイテックス 代表取締役社長の林孝男氏ウイングアーク 代表取締役社長の内野弘幸氏

 こうしたパッケージベンダーとの提携を今後も推進し、2010年下半期には、b-en-gのOEM提供による「Biz∫生産」、NTTデータインテグラルが開発する「Biz∫会計」のリリースが予定されている。

 NTTデータビズインテグラルの田中氏によれば、「Biz∫販売と同会計を組み合わせることで、日本版SOX法やIFRS(国際会計基準)にも効率よく対応できる。具体的には、BPMの内部でリスクコントロールマトリクスを管理することが可能。ログや権限管理と合わせて活用すれば、日本版SOX法対応の管理が容易になる。また、IFRSで必要とされる、『収益の検収基準』対応も可能な作りとなっている」(同氏)という。

 ベンダーのほかにSIerなどの参加も呼びかける方針で、2012年には100社との提携を目指すとしている。

 価格は、Biz∫ intra-martが100万円から、Biz ∫販売が500万円から、Biz∫ ePro_St@ffが200万円から、Biz∫ BIが360万円から。パッケージの提供とともに、構築策定から導入・定着までを支援するプロフェッショナルサービスも提供。全体視点からの業務・システム構想策定を行う「プラニングサービス」、既存システムからのデータ移行などを行う「システム導入サービス」、目標の達成度合いを測定・評価する「モニタリングサービス」を用意している。

 NTTデータビズインテグラルでは、今後3年間で50億円の売り上げをめざす。




(川島 弘之)

2009/9/1 15:23