NTT Com、10GBの容量・国内DCを利用したクラウドメールサービス「Bizメール」


プラットフォームサービス部長の松田栄一氏
Bizメールの特長
3つのサービスプランを用意

 NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)は9月15日、企業向けクラウド型メールサービス「セキュアICT Bizメール」を発表した。10月1日より提供を開始する。

 今回発表されたBizメールは、同社のインターネットゲートウェイサービス「セキュアICTサービス」のうち、メールゲートウェイオプションとして提供されるもの。特長として、高いコストパフォーマンス、安心・安全の「日本品質」のサービス、自社構築のように使えるサービス、の3つを挙げている。

 同社プラットフォームサービス部長の松田栄一氏は、「経営環境の変化により、日本の企業もクラウド型サービスへの関心を高めている。これはメールに関しても同様。しかし、クラウド型サービスに対して、追加料金への不安や、セキュリティ・信頼性への不安、そしてシステムそのものがブラックボックス化しているということを気にされる例が多い。今回のBizメールはこうした不安を解消したサービス」と、同サービスの特長を紹介。

 高いコストパフォーマンスについて、「1IDあたりで最大10GBのストレージ容量を用意したほか、法人での利用に最適化したWebメール、携帯電話やスマートフォンへの対応といった機能を提供している。また、インターネット上のなりすまし対策にも対応するなどアクセス制限機能も実現。そのほか、24時間365日のサポートを提供する。これらの機能を含めて、月額600円/IDから提供する価格設定となっている」(松田氏)と、企業が安心して利用できるさまざまな機能を含めながらも、低価格を実現していると強調。

 安心・安全な「日本品質」のサービスについては、「他社の場合、99.9%の可用性をうたっているが、Bizメールでは99.95%の可用性を目標としている。また、複雑なメールシステム移行をサポートするなど、企業が求める高信頼性を実現する。データセンターも国内に設置しているものを利用しているので、なにか問題が起きた場合でも国内法に準拠した対応が可能。そのほか、ネットワークからサービスまでエンドエンド提供するなど、保守面での安心環境も実現している」(松田氏)と、海外ベンダーが提供するサービスと異なる“日本”らしいクオリティが提供できるとした。

 自社構築システムのように使えるサービスについては、「SaaSの場合、システム管理者から運用・利用状況が見えにくいといった不安があるが、企業単位で管理者向けのポータルを用意。これにより、サービスの稼働状況をリアルタイムに確認したり、設定情報をきめ細かく確認することができる。ポリシー設定に関しても同様で、企業ごとに細やかな設定が可能。また、企業内システムとのシームレスな連携機能も用意している」(松田氏)と、クラウド型メールサービスながらも自社内で運用しているのと同等の環境を提供している点を紹介した。


Webメールの基本画面。右クリックでの操作など、一般的なメールクライアントと同等の操作性を実現している送信先アドレスにマウスポインタをあわせることで、アドレス帳の登録情報を表示することが可能日時にマウスポインタをあわせると、その時間帯に予定があるかどうかを確認することもできる

ExcelやWordの添付ファイルはHTML形式に変換されるので、Officeがインストールされていない環境でも簡易表示が可能さまざまな検索条件を設定してメールを検索することができる日本語だけでなく、さまざまな言語に対応しているため、グローバル展開している企業にも有効

 同社では、2010年までに大企業・中堅企業を中心に、100社への導入を目指している。



(福浦 一広)

2009/9/15 12:44