米Gartner、2009年PC出荷台数予測を上方修正、前年比2％減へ

　米Gartnerは9月23日（米国時間）、2009年通年の世界PC出荷台数予測を前年比2％減の2億8500万台に上方修正した。6月時点では同6％減としていた。モバイルPCを中心に需要が堅調なためだが、価格下落などの懸念は残るとしている。

　上方修正の理由は、米国、中国などの予想以上に速い需要回復を挙げている。モバイルPCは途上国で需要が高く、デスクトップPCの減少は緩やかなことから、第4四半期の出荷台数が前年同期比で増加に転じると予想。最悪の時期は脱した可能性があるとしている。

　ただ、上半期に前年同期比4.4％減と市場が縮小しているため、通年で増加になるには下半期に同4％以上の伸びが必要となり、通年でプラス成長に転ずるには至らないとみている。

　10月22日発売の「Windows 7」については、家庭と小規模企業での需要増に寄与する程度で、年末需要に大きな影響は与えないと予想。大企業、政府、教育機関などは2010年後半までは新OSへの強い需要がなく、ベンダーの期待と需要の間にずれが生じ、在庫増となる可能性も懸念している。

　またネットブックなどのミニノート分野は下半期にも好調を維持するが、通常のノートPCの価格を下落させる可能性もあると指摘。2010年の出荷台数予想は前年比12.6％増だが、売上額は、横ばいか減少になると予想している。