個人情報を架空のものに変える「個人情報秘匿システム」、変換機能を強化


 株式会社アグレックスは10月2日、システムテスト時のテストデータを架空のデータに変換する「個人情報秘匿システム」新版を発表した。10月1日より提供開始している。

 個人情報秘匿システムは、システム構築時の各種テストに必要となるテスト用の個人情報データを、架空のデータに変換する製品。住所は住所、姓名は姓名と属性を維持したまま一定のルールに従って変換することで、名寄せテストなども含め本番さながらのシステムテストを可能にする。

 新版では、変換の高度化を図った。従来のように、姓名を文字ごとに変換するのではなく、「田中 博」→「中原 崇」といったように性名それぞれの単位で、全く別の情報への変換を実現。住所情報の変換の場合も、「都道府県は変換しない」「都道府県と市区群は変換しない」など、変換部分の指定が可能になっている。また、変換ルールの類推防止のため、テストごとの変換ルールの変更にも対応した。

 そのほか、ユーザーインターフェイスを拡張。APIの提供により、既存のテストシステムやセキュリティシステムとの連携を実現したほか、大量テストデータ生成時の処理能力を従来比で2倍以上に向上。100万件のデータを30分程度で処理できるとしている。Windowsだけでなく、Linux/UNIX各種に対応するマルチプラットフォーム化も図った。

 また今回から、必要な期間のみ利用できるレンタル提供を開始するとともに、ファイル内に個人情報を含まれていないかを検知する機能も提供可能にした。

 同社では今後、さらに多くの企業へ導入促進を図るため、10月1日から12月31日までの期間限定で拡販キャンペーンを実施。通常価格500万円/ライセンスのところを、40%オフとなる300万円/同で提供する。これにより、2009年12月末までに累計50社への導入を目指す。


(川島 弘之)

2009/10/2 17:07