欧州連合、Webブラウザバンドル問題で米Microsoftの改善案を受け調査実施
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)は10月7日(現地時間)、米MicrosoftのOSへのWebブラウザバンドル問題で、同社が提案した改善案を受けて、調査を行うと発表した。約1カ月間かけて関係者の意見を聴いた後、最終的な判断を下す。
ECは、MicrosoftがWindows OSにWebブラウザをバンドルしていることがEU競争法(独禁法)に違反している疑いがあるとして調査。2009年1月、同社にあてて異議声明文(SO:Statement of Objections)を送付した。
これに対しMicrosoftはまず、IEをバンドルしないバージョンの提供を提案したが、EC側が不十分としたため、7月、Webブラウザを選択する画面を表示する改善案を提出した。
改善案では、最初にIEをクリックするとWebブラウザを選択する画面を表示。ここで競合他社のWebブラウザの説明文とダウンロードへのリンクを提供する。次期OSのWindows 7だけでなく、Windows XP、Windows Vistaなどの既存OSでもこの画面を提供する。
ECはこれについて、消費者にWebブラウザ情報を提供することやユーザーエクスペリエンスが改善されているとして、「改善版の提案」と評価した。10月9日から1カ月間、消費者、ソフトウェア企業、コンピュータメーカーなどの参加を募って調査を行う。
一方、Microsoftは同日、「ECの前進を歓迎する」との声明文を発表した。
2009/10/8 09:00