日立ビジネスがASP事業に参入、第1弾は企業向けリモートアクセスサービス


DoMobileのASPサービス版の概要

 日立ビジネスソリューション株式会社(以下、日立ビジネス)は10月13日、ASPサービス事業を開始すると発表した。その第1弾として、リモートアクセスシステム「DoMobile」のASPサービスを11月2日より開始する。

 DoMobileは、ノートPCやスマートフォンなどのモバイル機器から、インターネットを経由し、社内のPCへセキュアにリモートアクセスできるようにするサービス。中間に設置されたサーバーを介し、自席PCの画面情報をモバイル機器側と送受信する仕組みを採用しており、ユーザーの手元の入力装置を用いて、自席にいるかのようにPCを操作できる。また、128ビットのSSLによって通信を保護するほか、携帯電話の個体番号や1024ビットのクライアントデジタル証明書を用いてユーザー認証を行うため、なりすましを防止できるという。

 従来は、アクセスを仲介するための専用サーバーをユーザーが自ら導入する必要があったが、今回はこのサーバーについても日立ビジネスがASPで提供する。基本サービスとして、リモートコントロールの機能が提供されるほか、リモート印刷やファイル転送が利用可能な「リモートコントロール付属機能」、メッセージング機能、自席PC内のファイルを手元の端末で閲覧・ダウンロードしたり、逆に手元の端末のファイルを自席PCへアップロードしたりできる「ファイルマネージメント機能」、カメラモニタリング機能などの追加サービスも用意した。加えて、社内にサーバー/PCを別途用意すれば、リモート端末から自席PCの電源を入れる機能も利用可能だ。

 価格は1575円/ユーザーの月額料金制で、このほか初期費用として、1万500円/企業、1050円/ユーザーの登録料金が発生する。また、追加サービスの設定・解除、クライアントデジタル証明書の再発行、アカウント停止などの際に、1回・1ユーザーあたり1575円の追加作業料金が必要となる。

 対応環境は、自席PC側がWindows Vista Business SP1/XP Professional SP3、Windows Server 2008 SP2/Sever 2003 R2 SP2(リモートコントロール機能のみ)で、いずれの場合も自席PC向けのDoMobileと、Internet Explorer(IE) 7以降をあらかじめインストールしておく必要がある。モバイル機器側は、PCはIE 6 SP2以降を搭載したもの(32ビットOSのみ)、スマートフォンはEM・ONE、EMONSTER、WILLCOM 03、W-ZERO3シリーズ、X01HY、X01Tなど。メッセージング機能などの一部機能は、NTTドコモ、ソフトバンクモバイルの一部携帯電話からも利用できる。


(石井 一志)

2009/10/13 12:35