米salesforce.comと米Adobe、リッチメディアクラウドアプリ開発で提携

　米Adobe Systemsと米salesforce.comは10月26日（米国時間）、クラウド環境でのリッチメディア・アプリケーションの開発・提供で提携したと発表した。Adobeは、salesforce.comのクラウドプラットフォーム向けの開発ツールを提供する。同日、開発ツール「Adobe Flash Builder for Force.com」の技術プレビュー版を公開した。正式版は2010年前半リリースの予定。

　salesforce.comのクラウドプラットフォーム「Force.com」とAdobeの「Adobe Flash Platform」を結びつける。提携に基づいてAdobeが提供するForce.com向け開発ツール「Adobe Flash Builder for Force.com」によって、Force.comのクラウド環境でのRIA（リッチインターネットアプリケーション）の開発や、既存のアプリへのマルチメディア機能の付加ができるという。

　Adobe Flash Builder for Force.comは、「Adobe Flash Builder」と「Force.com IDE」を統合するEclipseベースのIDEを提供。コードエディタやデザインビュー、クロスプラットフォーム互換性などの開発機能、UI機能、データ視覚化機能などを提供する。「Adobe LiveCycle Data Services」を事前に組み込んであり、Force.comのデータベースとクライアント側の「Adobe AIR」データ間を自動で同期可能という。

　これによって、企業はドラッグ＆ドロップやアニメーションなどの直感的なUI機能、チャートやダッシュボードなどの視覚化技術を開発し、Force.comでクラウドアプリケーションとして配信できるようになる。