日本アバイア、仮想化基盤で稼働するIPテレフォニーソリューション
Xenハイパーバイザーベースの「Avaya Aura System Platform」 |
Avaya Aura System Platformで提供される共通サービス |
日本アバイア株式会社は10月30日、仮想化技術を採用した中堅企業向けIPテレフォニーソリューション「Avaya Aura for Midsize Enterprise」を発表した。11月24日より提供を開始する。
Avaya Aura for Midsize Enterpriseは、Xenハイパーバイザをベースに同社が独自に開発したプラットフォーム「Avaya Aura System Platform」に対応したIPテレフォニーソリューション。100~2400ステーション(ユーザー相当)・250拠点までをサポートしている。
音声・ビデオの「Avaya Aura Communication Manager」、ボイスメールの「Avaya Aura Communication Manager Messaging」、CTIの「Avaya Aura Application Enablement Services」、SIPサポートの「Avaya Aura SIP Enablement Services」といった専用ハードウェアで動作していたアプリケーションを、OVF形式の仮想マシンとして1つのハードウェア上で稼働させられるのが最大の特長。このほか、専用アプリケーションとして、ソフトウェアベースのIPメディアゲートウェイ「Avaya Aura Media Services」、各種ツール群の「Utility Services」も用意されている。
搭載されているアプリケーション | 専用アプリケーション |
ソリューションマーケティング シニアマネージャーの能地將博氏 |
同社ソリューションマーケティング シニアマネージャーの能地將博氏は、「Avaya Aura System Platformは、複数のアプリケーションを単一サーバー上で稼働できるようにしたXenハイパーバイザベースのプラットフォーム。各アプリケーションをTemplate化することでインストールが容易になるほか、ロールバック可能な状態でのアップデート、Avaya Aura System Platform側でアクセス許可を出すリモートサービス、そしてアクティブ・スタンバイ方式による冗長化といった機能が用意されている」と説明。
仮想化を採用した理由について、「中堅企業において、IPテレフォニーソリューションを利用する場合、さまざまな製品を組み合わせないと使えないため、どうしても複雑になってしまい、導入プロジェクトも遅れがちになってしまう。これを解決するために統合ソリューションが用意されているものの、専用ハードを組み合わせた統合ソリューションは構築するとそれで終わってしまう。今回発表したAvaya Aura for Midsize Enterpriseのように、仮想化機能を利用していると、別のアプリケーションを追加するなど、今後の展開が可能になる。また、ハードウェアそのものの台数を削減できるので、コスト面でも管理面でもメリットが大きい」(能地氏)と説明する。
価格はオープン。米国での参考価格は、1ユーザーあたり205ドル、専用サーバーの「S8800」が8500ドル。
【お詫びと訂正】初出時、専用サーバーの価格を間違っておりました。お詫びして訂正します。
能地氏は、「今回は専用サーバー上のみをサポートしているが、今後はソフトウェアとして提供することも検討している」と、将来的にはソフトウェアとしての提供もありうると述べた。
2009/10/30 15:15