IPA、暗号モジュールのセキュリティ試験項目を新規格へ移行

　独立行政法人情報処理推進機構（IPA）は11月2日、「暗号モジュール試験及び認証制度（JCMVP：Japan Cryptographic Module Validation Program）」におけるセキュリティ試験項目を同日より新規格へ移行したと発表した。

　JCMVPは、暗号モジュールに暗号アルゴリズムが適切に実装されていることを確認するとともに、暗号鍵やパスワードといったセキュリティが確保されているか試験・認証する制度。2007年4月1日から運用を開始している。

　同制度における暗号モジュール試験では、試験項目を定めた「JIS X5091」を使用してきたが、10月20日、代わりにISO/IEC 24759の国際一致規格である「JIS X 24759」が発行された。これを受けてJCMVPにおける試験項目も同規格へ移行となった。なお、セキュリティ要求事項を定めた規格としては、これまで通り「JIS X19790」が使用される。

　JIS X5091は10月20日をもって廃止となったが、JCMVPにおいては2010年3月末日まで移行期間を設けるため、それまではJIS X5091とJIS X19790の組み合わせに基づいた認証申請も可能。一方で、同制度の試行期間より使用してきたFIPS140-2ベースの規格に基づく暗号モジュール試験についても、2010年3月末日に終了する。