SAPジャパン、直感的に情報を検索できる「BusinessObjects Explorer」新版
BusinessObjects Explorerの位置づけ |
最新版ではあらゆるデータソースに対応 |
バイスプレジデント ビジネスユーザー&プラットフォーム事業本部長の福田譲氏 |
SAPジャパン株式会社は11月11日、ビジネスインテリジェンス(BI)ソリューション「SAP BusinessObjects Explorer」の最新版を発表した。11月下旬より出荷を開始する。
BusinessObjects Explorerは、直感的に情報の検索・活用が行えるBIソリューション。インターネットの検索エンジンのようなWebベースのインターフェイスを備えており、キーワードを入力することで、関連性のある情報と必要なデータを検索できるのが特長。また、検索した結果から、絞り込みを行ったり、表示方法を変更したりすることで、必要な情報を容易に見つけられる。
同社バイスプレジデント ビジネスユーザー&プラットフォーム事業本部長の福田譲氏は、「これまでのBIツールは、あらかじめどのような形で情報を表示するかを定義する必要があったが、このBusinessObjects Explorerは、とりあえず使ってみて何かを発見できるのが特長。レポート内容だけではわからない背景となるデータなども、BusinessObjects Explorerを使うことで、自由に探し出すことができる」と、“解”を持っていない段階で利用可能な点を特長として紹介。
「既存のBIツールの場合、エンドユーザーにどのような形で情報を見たいかをヒアリングしながら設計するが、なかなか意見が出てこないもの。その結果、エンドユーザーが活用しないシステムになっていた。また、帳票開発や運用工数など、BIツール導入で減るとおもわれていたものも現実には減っていない。これらは、エンドユーザーの情報活用の意識が変わっていないため、今まで通りの使い方に陥ってしまっているから起こること。これに対して、BusinessObjects Explorerは、実際に使っていくことで情報活用の方法を見つけられるので、新しい情報活用の意識を作り上げることができる。また、検索時に使った見方はお気に入りとして保存できるので、わざわざ帳票を開発することなく継続的に活用できる」と、情報活用の意識変革にもつながる製品であると強調した。
最新版では、SAP NetWeaver Business Warehouse Accelerator以外のデータソースも検索可能にする「Data Services」を新たに用意。これにより、さまざまなデータベースやデータウェアハウスと連携して利用できるようになった。
インターネットの検索エンジンと同じようなユーザーインターフェイスを採用 | キーワードを入力することで、関連性のある情報と必要なデータを検索できる | 検索した結果から、絞り込みを行ったり、表示方法を変更したりすることも可能 |
[1枚目のキャプション]SAP Asia Pacific Japan、シニアバイスプレジデント ビジネスユーザー&プラットフォーム事業統括のサイモン・デール氏 |
SAP Asia Pacific Japan、シニアバイスプレジデント ビジネスユーザー&プラットフォーム事業統括のサイモン・デール氏は、「ERPの次のステップとして、情報を効率的に活用し、戦略実行に必要な洞察力が求められる。これを提供するのが、2年前に買収したBusinessObjectsのソリューション。SAPはクリア・エンタープライズというビジョンを掲げており、BusinessObjects Explorerもそれを実現するソリューションのひとつ。引き続き、企業の透明性向上と業務の可視化を支援する活動を行っていく」と、すべての企業に対してクリア・エンタープライズを実現できるよう価値提案を行っていくと述べた。
なお同社では、BusinessObjects Explorerの機能を体験できるSaaS型の無償サービスを公開。利用者が持つExcelデータをインポートして、BusinessObjects Explorerの操作性などを体験することができる。
また、BusinessObjects Explorerの操作性を備えたiPhoneアプリを近日中に公開することも発表。デール氏は、「iPhone自体はビジネスでの利用というよりもコンシューマユーザーの利用が中心。とはいえ、スマートフォンはかなり一般化しており、これらに対応することは重要になってくるだろう」と、ビジネスユーザーが日常使う環境での対応にも力を入れる考えを示した。
2009/11/11 16:27