NEC、中小規模向けSANストレージの8Gbps FC対応モデル-10GbE対応のiSCSIモデルも


iStorage D3-30/D1-30

 日本電気株式会社(NEC)は11月18日、SANストレージ「iStorage Dシリーズ」の新製品4モデルを発表した。インターフェイスを高速化した中小規模向け「iStorage D3-30」2モデルと、小規模向け「iStorage D1-30」2モデルを、同日より販売を開始する。

 中小規模向けのiStorage D3-30では、8Gbps FC対応のFCインターフェイスモデルと、10Gigabit Ethernet(GbE)対応のiSCSIインターフェイスモデルを新たにラインアップした。両モデルとも、インターフェイス高速化に加えて、制御装置の内部バス処理が改善されており、HDDへのアクセス速度が向上しているという。さらに、「iStorage ThinProvisioning」ソフトウェアによって、柔軟なボリューム容量割り当てを行える「シンプロビジョニング」機能も利用可能になった。このソフトウェアには新たに、ファイル削除によってサーバー内で余剰となったディスク容量を再利用できる「領域解放機能」も追加されている。

 価格は、147GB SAS HDD×3を搭載するFCインターフェイスモデルが302万円(税別)から、同様の構成のiSCSIインターフェイスモデルも302万円(同)から。それぞれ、12月25日、2010年度上半期の出荷開始を予定する。またiStorage ThinProvisioningは60万円(同)からで、2010年1月25日の出荷開始を予定している。

 一方のiStorage D1-30では、GbE対応のiSCSIインターフェイスモデルがラインアップに追加されるほか、4Gbps FCインターフェイスモデルについても、最大ポート数を4ポートから12ポートに拡張可能になった。これによって、冗長構成の場合、FCスイッチなしでも最大6サーバーまでを接続できる。

 価格は、147GB SAS HDD×3を搭載するiSCSIインターフェイスモデル、FCインターフェイスモデルが、ともに119万9000円(税別)から。いずれも12月18日の出荷開始を予定する。

 なお今回は同時に、スケーラブルモデル「iStorage D8-30」についても、8Gbps FC対応モデルが発売された。また、同製品でもiStorage ThinProvisioningで領域解放機能が利用可能になっている。価格は、iStorage D8-30が640万円(税別)から、iStorage ThinProvisioningが100万円(同)から。それぞれ、11月30日、12月18日の出荷開始を予定する。


(石井 一志)

2009/11/18 11:56