米IBM、12言語対象の自動翻訳ツール「n.Fluent」を発表


 米IBMは11月23日(米国時間)、社内で進めている多言語テキスト翻訳プロジェクト「n.Fluent」を発表した。日本語を含む11言語と英語との間でリアルタイム翻訳するWebベースのツールを開発した。社内で利用しているが、今後製品化の可能性もありそうだ。

 n.Fluentは電子ドキュメント、Webページなどを翻訳するツールで、社内ではスマートフォン上のIM(インスタントメッセージ)でも利用されているという。中国語、韓国語、日本語、フランス語、イタリア語、ロシア語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、アラブ語の11言語と英語の間で利用できる。

 約170カ国・40万人の従業員の知恵を集めた社内クラウドソースプロジェクトで、同社の従業員はこれまでn.Fluentを利用して4000万語を翻訳したという。間違いから学習するソフトウェアを利用して精度を改善。従業員が言語の追加や、翻訳語修正を行ってきた。

 製品化の具体的な予定には触れていないが、ファイアウォール内でホスティングするため翻訳コンテンツが社外に見える心配がなく、無料のWebベースのツールと比較して、セキュリティに優れるとしている。また、ビジネスと技術文書の翻訳に適したボキャブラリをそろえている点も特徴という。



(Infostand)

2009/11/24 09:00