日立、NortelのLTE関連ネットワーク機器開発ソフト資産を1000万ドルで買収


 株式会社日立製作所は12月9日、加Nortel NetworksからLTE(Long Term Evolution)の中核となるネットワーク機器開発に関連するソフトウェア資産を1000万ドルで買収したと発表した。

 LTEは2009年3月に仕様が策定された次世代移動通信システム。無線通信ながら、ADSLやFTTH並みの通信速度を実現するほか、従来の携帯電話と比べてパケット伝送の遅延を抑えられるのが特長。

 同社のLTEネットワーク機器は、移動体携帯端末の接続情報を管理する「Mobility Management Entity」、ユーザーデータを中継する「Serving Gateway」、外部ネットワークと接続する「PDN Gateway」で構成。2008年12月には、KDDI株式会社からネットワーク機器ベンダーに選定されており、2009年5月には米国子会社にモバイル開発センタを新設し、設計・開発の強化を図っている。

 同社は今回の買収により、今後需要拡大が見込まれるLTE分野において、グローバル市場への早期参入を図るとしている。

 なお、Nortelは1月に、カナダと米国で破産法を申請。その後、各事業部門の売却を進めている。





(福浦 一広)

2009/12/9 15:34