KDDI、DSL回線を利用したグローバルIP-VPNサービスの提供開始

執行役員 ソリューション事業本部長の石川雄三氏

　KDDI株式会社は12月17日、企業向けデータ通信サービス「KDDI Global IP-VPN」サービスに、「KDDI Global IP-VPN エコノミー」を新たに追加すると発表した。同日より、世界120の国・地域を対象に、サービス提供を開始する。

　今回発表されたKDDI Global IP-VPN エコノミーは、アクセス回線にDSL回線を利用することで、安価なIP-VPNサービスを提供するもの。同社執行役員 ソリューション事業本部長の石川雄三氏は、「インターネットVPNは安価ながらも、複数のISPを経由するほか、経路を指定できないため、遅延が発生しやすいのが課題。今回発表したサービスは、基幹網となる国際バックボーンをセキュアなMPLS（Multi-Protocol Label Switching）で構成することで、遅延やパケットロスといった影響を受けにくくしているのが特長。また、お客さまのアクセス回線部分でDSL回線を利用することで、低価格化も実現している」と、ネットワーク品質を高めながら、比較的安価なサービスとして提供できる点を強調した。

　サービス提供において、国際ネットワーク事業者である米Virtelaと提携。「Virtelaは、190以上の国・地域でサービス提供しており、その中から日系企業が進出している国・地域を中心にサービス提供する」（石川氏）とした。

　また、申し込みや料金の支払いなどは日本で一元的に行えるのも特長。同社では、比較的通信量の少ない海外拠点へのネットワーク接続のほか、「KDDI Global Powered Ethernet」や「KDDI Global IP-VPN」のバックアップ回線での利用を想定している。