「2008年製はハズレ?」、日本データテクノロジーがHDDのデータ復旧統計を発表


持ち込まれた機器の形状別比率
HDDのサイズ別比率

 日本データテクノロジーを運営するインターネットオーナーズ株式会社は2月5日、データ復旧依頼を受けた4万台以上のHDDを分類した「2009年ハードディスク データ復旧統計」を発表した。2009年に同社へデータ復旧依頼で持ち込まれたHDDを、パソコンメーカー、外付けドライブメーカー、HDDメーカー、製造年などのカテゴリで分類し、それぞれの傾向を公開している。

 それによると、まず、データ復旧依頼で持ち込まれた機器の内訳は、デスクトップパソコンが21.3%、ノートパソコンが19.7%、外付けHDDが32.3%、ユーザー自身が機器から取り外して持ち込んだHDD本体が26.2%、DVDレコーダーなどの録画機器が0.4%。また、HDDのサイズは、3.5型が64.2%、2.5型が34.2%、その他が1.6%となった。

 メーカー別では、3.5型は、Western Digitalが31.5%ともっとも高く、Seagateが22.3%、SAMSUNGが16.7%の順。2.5型は、東芝が32.1%、日立が29.8%、富士通が16.8%となっている。

 HDDに記載された製造年は2005年がもっとも多いとのことで、「ストレージ市場の拡大による右肩上がりと正規分布を掛け合わせた推移になっている」(同社)という。ただし、2008年製のHDDのデータ復旧依頼は、この範囲から逸脱して高いとのことで、「この年に製造されたHDDは注意が必要かもしれない」とコメントした。なお、これまでの一般的な傾向から見れば、2010年にデータ復旧が必要となるHDDは、2006年製がもっとも多くなる可能性があるとしている。

 HDDメーカーの傾向では、もっとも正規分布に近い推移をしているのが東芝製。2004年製の4.0%がトップになっていることから、東芝製に関しては、2010年は2005年製(60GB前後)で注意が必要とする。

 一方、Western Digital、Seagate、SAMSUNGの2008年製が前年よりも率が高くなっている点を指摘。「原因は不明だが、2008年製は“ハズレ”の可能性がある」(同社)と言及した。またSeagateは、2004年までは世界シェアに比して低い割合で推移していたものの、Maxtor買収を発表した2005年以降は徐々に率が高くなっている点が気がかりとしている。

製造年別比率推移製造年、メーカー別比率推移





(石井 一志)

2010/2/5 11:00