日立システム、クラウドの最適活用を図るソリューションをメニュー化


 株式会社日立システムアンドサービス(以下、日立システム)は3月1日、クラウドソリューション「ハイブリッドインテグレーション」のメニューを体系化し、4つのサービスとして提供を開始すると発表した。

 ハイブリッドインテグレーションは、顧客企業の既存システムとプライベートクラウド、パブリッククラウドを最適に組み合わせ、シームレスに利用できるようにするソリューション。今回日立システムでは、2009年10月より提供してきたこのソリューションをメニュー化し、顧客がニーズにあわせて、必要なものを選べるようにしたという。

 提供される4つのうち、「導入コンサルティング」は、クラウドの最適な導入を診断、計画するサービス。アプリケーションの特性に応じたインフラ環境を選定するとともに、クラウド活用のための計画策定を支援するとした。

 2つ目の「クラウド・オンプレミス構築ソリューション」では、クラウドの特性を生かしたシステムを設計・構築する。仮想化システムを用いたプライベートクラウドの構築を行うほか、日立システムがこれまで取り組んできた、Windows Azure PlatformやAmazon Web Servicesなどのパブリッククラウドにおけるノウハウを生かし、顧客にソリューションを提供する。

 3つ目の「クラウド・オンプレミス統合連携ソリューション」は、認証統合やスケーラビリティの強化など、クラウド、オンプレミス両システム間の連携を行うソリューション。クラウド環境に対応したセキュリティの提供、業務負荷に応じた動的なIT資源の割り当てなど、ハイブリッドなシステムならではのメニューをそろえているという。

 最後の「運用アウトソーシング」では、クラウド、オンプレミス両環境に対する運用サービスを日立システムより提供する。

 なおSaaSへの対応については、既存の「企業知活用サービス」、クライアントPCのセキュリティ対策や情報漏えい防止対策を実現する「EdgeScreen」、情報・知識共有基盤「InWeave」、文書管理ソリューション「ラビニティ」、就業管理ソリューション「リシテア」など、顧客ニーズの高いものから順次SaaS化するとした。

 同社では、今後、ハイブリッドインテグレーションで提供するサービスメニューの強化も図る予定で、2013年にはクラウド関連のソリューションおよびサービス事業全体で、約100億円の売り上げを目指す。

ハイブリッドインテグレーションの概要



(石井 一志)

2010/3/1 11:50