DNP、Active Directoryと連携させたICカード管理システム「IDCM Pro」


 大日本印刷株式会社(以下、DNP)は3月12日、ID証の運用を効率化するID統合管理システムの強化版「IDCM Pro」を発表した。4月19日より販売する。

 IDCM Proは、ICカードを利用した社員証、入館証、学生証などのID証の運用に必要な機能をパッケージ化した製品。ID証の情報を、入場管理や勤怠管理などの各システムのフォーマットに合わせて自動的に変換・配信する機能や、ID証の新規発行・再発行・更新といった管理機能を備える。

 強化版では、Active Directory(AD)連携を実現。IDCM Pro向けのデータを別途登録することなく、AD上の社員情報(氏名・所属部署・ログオンアカウント・アクセス権限)を取り込める。逆にIDCM Proに登録した社員情報をAD側に反映することも可能で、社員の退職や異動などの情報をどちらかに登録すれば、常に一元的に管理可能となる。

 また、IDカードを使ってPC不正利用を防止するセキュリティ製品「TranC’ert Enterprise(TCE)」との連携も実現。IDCM ProとTCE間でも社員情報を同期できるようになった。

 さらに各種申請や承認といったワークフローを一元管理する機能も搭載。例えば、総務部などが発行・登録した社員情報を、ADやTCEを管理する情報システム部門へ申請し、承認を得るまでの一連の情報をIDCM Proで管理できる。ADやTCEに社員情報を登録・修正する日を設定することも可能なので、事前に作成した社員情報を人事異動の発令日に合わせて、一斉にADやTCEに反映できる。

 価格はシステム本体、ICカード発行システム込みで1000万円。DNPでは2012年度までに2億円の売り上げをめざす。


(川島 弘之)

2010/3/12 13:00