米Microsoft、「Hyper-V」向けのLinux拡張機能のベータ版公開


 米Microsoftは3月31日(米国時間)、自社ハイパーバイザー技術「Hyper-V」用のLinux拡張機能「Linux Integration Services for Microsoft Hyper-V 2.1」のベータ版を公開した。SMP(対称型マルチプロセッシング)サポートなどの機能が追加された。「Microsoft Connect」からダウンロードできる。

 Linux Integration Servicesは、Hyper-V環境でゲストOSとしてのLinuxディストリビューションをサポートする統合技術。Microsoftは2009年7月、最初の統合コンポーネントとして、LinuxデバイスドライバなどのソースコードをLinuxカーネルコミュニティに提出している。このコードはLinuxカーネル2.6.32に含まれている。

 最新のベータ版では、SMP機能を搭載。Linuxゲストが最大4つまでの仮想CPUを利用できるようになった。時刻同期機能により、Windowsゲストと同様、Linuxゲストでもホストとの時刻同期が可能。LinuxゲストがHyper-Vのユーザーインターフェイスから直接シャットダウンできる統合シャットダウン機能も加わっている。

 バージョン2.1ベータの対応ゲストOSは「SUSE Linux Enterprise Server 10 SP3/11」「Red Hat Enterprise Linux 5.2/5.3/5.4」に対応。対応ホストOSは「Windows Server 2008 R2 Hyper-V」「Windows Server 2008 Hyper-V」「Hyper-V Server 2008/2008 R2」。

 Microsoftによると、最新ベータの新機能もLinuxカーネルコミュニティに寄贈する計画という。


(Infostand)

2010/4/5 09:30