レッドハット、SOAプラットフォーム最新版「JBoss Enterprise SOA Platform 5.0」


 レッドハット株式会社は4月15日、クラウドサービスとの連携を強化したSOAプラットフォームの最新版「JBoss Enterprise SOA Platform 5.0」の提供を開始したと発表した。年額のサブスクリプション費用は4CPUあたり263万8000円(税別)から。

 また、Eclipse 3.5をベースにJBoss Enterprise 製品を利用するために必要となる最新のプラグインユーティリティが組み込まれた新しい統合開発環境「JBoss Developer Studio 3.0」も同時に提供開始する。

 「JBoss Enterprise SOA Platform 5.0」はオープンソースソフトウェアとして提供されるため、ライセンス費用は無償。テクニカルサポート、製品アップグレード、修正プログラムをすべて含んだ年額のサブスクリプション費用は、4CPUあたり263万8000円(税別)から。

 同時に提供開始する「JBoss Developer Studio 3.0」は、1サブスクリプションあたり20000円(税別)。両製品とも4月15日、レッドハットのWebサイトでダウンロード提供を開始する。

「JBoss Enterprise SOA Platform」は、各SOAコンポーネントおよび外部システムとの連携を図る共通のインターフェイスとなる「JBoss ESB」、ビジネスプロセスの最適化とワークフローを提供する「JBoss jBPM」、ユーザー固有のビジネスルールの定義と管理を行う「JBoss Rules」、基盤となるアプリケーションサーバー製品「JBoss Enterprise Application Platform」を統合したソフトウェアプラットフォーム

 「JBoss Enterprise SOA Platform」は、JBoss Enterprise Application Platformのアーキテクチャ上に、エンタープライズサービスバス(ESB)、ワークフロー実行基盤(BPM)、ビジネスルール実行基盤(Rule) を完全統合した単一のソリューションとして提供。今回リリースしたバージョン5.0では、インターネット上に提供される各種クラウドサービスとの連携を容易に実現するための機能を中心に強化したという。

 「JBoss Enterprise SOA Platform 5.0」でのおもな強化点としては、UDDI v3準拠のレジストリ機能の提供や、新しい管理コンソールの追加によるモニタリング機能の強化、JBoss Enterprise BRMSとの連携強化、JBoss Developer Studio 3.0によりサービス連携の開発工数低減が挙げられる。

 最大の機能強化は、複数のレジストリを連携させる機能や各種UDDIレジストリ間の関係を定義する手段も定めた、Webサービス用レジストリ仕様「UDDI v3」準拠となる。これにより、新しいレジストリ機能は、サービスの登録、サービス問い合わせ、および、サービスのセキュリティ管理が新しい管理コンソールから容易に操作できるようになったという。

 レッドハットでは、この新機能実装により「JBoss Enterprise SOA Platform」は、サービス連携の実行基盤だけでなく、クラウドサービスと連携するためのサービスレジストリとしての運用管理基盤としても利用可能となったとしている。

(工藤 ひろえ)

2010/4/15 12:23