日本IBM、Power7搭載のブレードサーバー「BladeCenter PS Expressモデル」
IBM BladeCenter PS Expressモデルのうち、PS700 |
日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は4月15日、POWER7プロセッサを用いたシステムのラインアップに、ブレードサーバー「IBM BladeCenter PS Expressモデル」、およびOSの最新版「IBM i 7.1」が加わったと発表した。
POWER7は、日本IBMが提供している最新CPUで、1コアあたり最大4スレッドの実行をサポート。運用担当者の手を煩わすことなく、業務アプリケーションの特徴や負荷をシステム側が判断し、最適な同時実行スレッドを選択して動作させる技術を搭載している。
BladeCenter PS Expressモデルについては、4コアの「PS700」、8コアの「PS701」、16コアの「PS702」が提供される。PS700は、従来の1ソケットのブレードサーバーと比べて約3倍に性能が向上しているため、従来3台のブレードサーバーで行っていた処理量を1台で処理可能。ソフトウェアライセンス料金の低減につなげられるという。
またPS701は、2枚目のブレードを接続してPS702へアップグレードでき、ワークロードの増加に伴って、16コアのSMPシステムとして利用可能。PS702では、Power Systemsの仮想化機能である「PowerVM」を利用して、最大160個の論理区画の設定を行え、これらを利用して、多様なワークロードを柔軟に統合することもできる。
仮想化技術を用いて統合されたシステムは、「IBM Systems Director 6.2」および「VMControl」によって、仮想化・物理の両環境を一元管理し、ワークロードの需要に応じて、ハードウェア資源を柔軟に分割・統合・筐体間移動して活用可能。これにより、運用管理コストを最大34%削減できるとしている。
価格は、PS700が92万8100円(税別)から、PS701が126万4300円(同)から、PS702が252万8800円(同)からで、いずれも6月4日の出荷開始を予定する。
今回はさらに、Power Systems上で稼働するOSに、IBM i 7.1が追加され、XML形式の文書の格納や検索、災害対策のためのリモートバックアップが可能になった。加えて、高速なデータ転送が必要なデータを自動的にSSD上へ配置し、システム全体のスループットを最大化する技術を搭載している。
2010/4/15 14:47