Microsoft、クラウド型のPC管理サービス「Windows Intune」発表


 米Microsoftは4月19日(米国時間)、クラウドを通してPCを遠隔管理できる有料サービス「Windows Intune」のベータテスト開始を発表した。ベータテストは、米国、カナダ、メキシコ、プエルトリコの顧客1000社とITパートナー企業を対象に実施される。

 Windows Intuneは、企業のクライアントPCを管理するためのサーバーを維持する必要がなく、クライアントPCも管理者もインターネットからクラウドに接続し、クラウド経由で管理を行う形のサービス。500台までのクライアントPC管理に対応する。

 管理者は、Silverlightによって開発されたユーザーインターフェイスを通して、クライアントPCを管理する。ダッシュボードには、管理している PCの状態が一覧で表示され、Windows Updateやサービスパックの適用状況、マルウェア対策機能の管理、クライアントPCがマルウェアに感染した場合や攻撃を受けた場合の通知、クライアントPCの遠隔修復など、管理に必要なさまざまな作業を行うことができる。

 Windows Intuneサービスには、クライアントPCのWindows 7 Enterpriseへのアップグレード権も含まれており、クライアントPCすべてをWindows 7 Enterpriseに統一することも可能だ。

 Windows Intuneは、25台から500台までの中小規模の企業のネットワーク管理を対象としている。とはいえ、クラウドを利用するため、場所にとらわれることなく、インターネットに接続されている環境であればどのPCでも管理対象にできるメリットがある。

 Windows Intuneのライセンス費用は、クライアント1台当たりのライセンスと月額費用で請求される。サーバーの維持管理費用は必要としないため、これまでの複雑なIT管理に伴う費用や、わずらわしさを軽減できるとしている。


(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/4/20 14:30