Webアプリ開発基盤「楽々FrameworkII」新版、上流工程での画面設計機能を追加


 住友電工情報システム株式会社は4月26日、Webアプリケーション開発基盤の新版「楽々FrameworkII バージョン5.1」を発表した。上流での画面設計機能を追加した点が特徴で、同日より販売を開始する。

 楽々FrameworkIIは、業務システム開発のためのWebアプリケーション開発基盤。複雑な処理を実現する業務コンポーネントによって、ノンプログラミングで業務処理の大部分を稼働でき、システム設計から保守フェーズまで広範囲にわたり、品質、生産性の向上、コスト削減を実現するという。

 新版では、設計ツール「RakDesigner」を、上流工程での画面設計機能に適用できるよう機能追加を実施し、実際に動くプログラムのイメージで画面構成・遷移までのシミュレートを行えるようにした。同社によれば、今までの画面設計フェーズでは、HTMLエディタやその他の画面設計ツールを用いて画面を作成していたため、最終的な画面のイメージ・遷移をユーザーにうまく伝えられず、プログラムができあがったタイミングで、仕様の認識の食い違いによる仕様の手戻りが発生し、無駄な工数が発生してしまうことがあったとのこと。しかし、要件確定のフェーズで、すでに動いているものでの確認が可能になっていることから、仕様のブレを抑えられるとしている。

 また、RakDesignerにより作成した設計情報は、すべて楽々FrameworrkIIのリポジトリに格納されるが、プログラム概要、使用テーブル一覧(CRUD図)、項目の入出力一覧表、SQLなど、リポジトリに格納されている設計情報は、あらかじめユーザーが定義したExcelに出力可能。画面情報はスナップショットとしてHTMLに出力することもでき、これらを詳細仕様書、あるいは画面設計書として使用すれば、仕様書作成工数の削減と標準化が実現できるという。

 加えて、画面設計の後工程でDB設計がリポジトリに追加された場合、設計情報に対して実際の動作に必要なデータ項目定義、テーブル、SQLを追加することにより、製造工程のプログラムを自動生成する機能が用意された。これによって、画面設計情報をそのまま製造工程のプログラムに用いることができ、プログラムの立ち上げスピードがアップするとのこと。


(石井 一志)

2010/4/26 17:10