米政府機関、「Amazon EC2」のクラウド環境に公式サイトを移行


 米政府の景気回復法説明責任・透明性委員会(the Recovery Accountability and Transparency Board)は5月13日(米国時間)、政府公式Webサイト「Recovery.gov」を、米Amazonの「Elastic Compute Cloud(EC2)」のクラウドコンピューティング環境に移行したと発表した。政府組織規模でのクラウド導入は初という。

 Recovery.comは、2008年の世界不況を受けて2009年に成立した「The Fraud Enforcement and Recovery Act(不正制裁回復法)」の関連データを提供する政府公式サイト。同委員会が契約しているシステムインテグレーターの米Smartronixの主導の下、4月後半に移行を完了した。

 声明では、クラウドインフラサービスの導入には、コスト削減、コアミッションへのフォーカス、Webサイトのセキュリティ強化、説明責任の改善などのメリットがあると説明している。

 コスト面では、現行の予算サイクルで約75万ドルの節約を見込むほか、長期的にはより大きな削減を期待。リッチなコンテンツを提供するという中核作業にリソースを注げるとしている。

 また、セキュリティ面では、Amazonのセキュリティプラットフォームを機関のセキュリティシステムに追加し、引き続き委員会内で保守・運用を行う。これによってネットワーク攻撃などの脅威からの保護を強化できるという。


(Infostand)

2010/5/17 09:33