インタラクティブ・インテリジェンス、人を中心に業務プロセスを自動化する「IPA」


【左】エンジニアリング・マネージャーの大西真氏、【右】マーケティング・マネージャーの田村善律氏

 インタラクティブ・インテリジェンス日本支社は5月20日、コミュニケーションベースのビジネスプロセス自動化(BPA)ソフト「Interaction Process Automation(以下、IPA)」日本語版を発売した。

 IPAは、従来担当者が手動で個々に対応していた一連のプロセス作業を自動化し、企業がより少ないリソースで多くの作業を実行可能にするソフト製品。最大の特長は「BPAにコミュニケーション技術を融合した点だ」(マーケティング・マネージャーの田村善律氏)。

 具体的には、同社のコンタクトセンター製品にビジネスプロセス自動化機能を搭載しており、かかってきた電話やメールを担当者に自動で割り当てるコンタクトセンター製品のように、ビジネスプロセス作業を割り当てられるのが特長。

 各担当者のプレゼンスも把握でき、例えば、大学における願書の届け出などプロセスのきっかけとなるデータが届くと、プレゼンスの状況が「対応可能」となっている担当者に自動で作業を割り当ててプロセスを回していける。割り当てられた作業の進ちょく状況や経過時間も表示・共有可能。「コンタクトセンター製品をベースにするため、電話やメール、FAXなどあらゆるメディアタイプからプロセスを開始できるのが、他社製品との差別化ポイント」(エンジニアリング・マネージャーの大西真氏)という。

 具体的な機能としては、プロセス作業を柔軟かつ効率よく割り当てる「キューイング/ルーティング」、スタッフごとのプロセス作業割り当て状況や経過時間などを表示・共有する「プロセスプレゼンス」、一連のプロセス作業の「自動エスカレーション」「レコーディング」「リアルタイムモニタリング」「ヒストリカルレポーティング」などを備える。「コンタクトセンターで電話の内容を記録するように、プロセス作業の履歴を取れるのも同製品の強みだ」(同氏)。

 また、オープンプラットフォームで細かいカスタマイズに対応する柔軟性も特長。「パッケージ版のBPA他社製品と違って、入社手続き、顧客管理、保険金請求処理、ローン申請管理、新入生管理、政府サービスの要請、オーダー割引承認など、非常に複雑なビジネスプロセスに対応する」(同氏)という。

 ビジネスプロセスを定義して、各ステップでどんな処理をするか、などはインタラクティブ・インテリジェンスがパートナーとともにSI込みで提供する。社員配置、備品購入、リード管理などどのような組織にもある水平型プロセスなら、あらかじめ用意されたテンプレートで迅速に導入することも可能。

 価格はオープン。5月20日より提供を開始する。

ビジネスプロセスの定義画面担当者に作業が自動で割り当てられる割り当てられるとデスクトップ右下にポップアップがあがる



(川島 弘之)

2010/5/20 18:16