世界スパコンランキング、中国が2位と7位にランクイン


 世界のスーパーコンピューターの性能ランキングを集計するTop500プロジェクトは5月28日(ドイツ時間)、2010年6月版を発表した。中国Dawning(曙光)製システムが2位にランクインするなど、中国から2システムがトップ10に入り、躍進が目立った。

 中国勢は、深センの国立スーパーコンピューターセンターにある「Nabulae」が初登場で2位となった。CPUに「Intel X5650」を、GPUに「NVIDIA Tesla C2050」を搭載した「Dawning TC3600 Blade」で構築した12万640コアのシステム。スパコンベンチマークのLinpackは1.271PFLOPS(浮動小数点演算を1秒間に1271兆回実行)を達成。理論ピーク性能では2.984PFLOPSと最上位だった。7位は天津にある国立スーパーコンピューターセンター国防科学技術大学(NUDT)の「Tianhe-1(天河1号)」。前回の5位から2ランク下げた。

 トップは、オークリッジ国立研究所にある米Crayの「Jaguar」。22万4162コアのシステムでLinpackは1.759PFLOPS。理論ピーク性能は2.331PFLOS。3位は、ロスアラモス国立研究所にある米IBMの「Roadrunner」。米国はトップ10に8システムが入るなど上位を独占している。

 日本勢は、富士通が日本原子力研究開発機構に構築した「PRIMERGY BX900」がLinpackベンチマーク191.4TFLOPS(浮動小数点演算を1秒間に191兆回実行)を記録して、初登場で22位に入っている。

 Top500ランキングは、独マンハイム大学、米テネシー大学、米ローレンス・バークレー国立研究所が集計するスーパーコンピューターランキング。半年に1度発表される。

(Infostand)

2010/6/1 09:21